テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
藤澤サイド
「僕は、若井が一番好きだよ、?」
その言葉に若井は掠れた声で返事をした。
その表情。その声。
全てが愛おしくて、懐かしい。
若井に意地悪したのは気まぐれだった。
特に意味もなく、ただの気まぐれ。
でも若井に触れられない期間は思ってたよりも長くて、若井のことを隠し撮りとかしちゃった。
「若井、寝室いこっか」
うん、と頷いて若井は僕の手を取った。
寝室、暗い部屋で若井と二人、きつく抱きしめあう。
僕は若井の服を脱がしながら若井の耳を触る。
僕の服も脱いで、若井とベッドに倒れ込む。
「んふ、ぅっ…」
若井の口に舌を入れたり出したりして遊んで、至近距離になった顔と顔。
お互いの甘い吐息がかかり合う。
唇を離すと若井はもう目をトロンと蕩けさせていた。
首筋に一つだけつけたキスマーク。
それをなぞってから僕は若井の孔に一つ一つ指を入れて慣らしていく。
空いている手で若井の頬を触る。
若井の頬は熱くて、
甘い。
すると、若井の唇が動いて言葉を紡ぐ。
「ねぇ涼ちゃん、…?」
「なに?」
「俺たち、付き合ってるよ、ね…?」
若井の口が小さく震えている。
こっちをただ見上げて、僕の返事を待っている。
でも、「付き合ってる」って、言語化したく無い自分がいる。
「付き合ってる」って言ってしまったら、僕と若井の関係がなくなる気がした。
なんでなのか、わからない。
でもそんな気がした。
「…涼、ちゃん…」
迷った末、紡ぎ出した言葉。
「、…どうだろ。」
ああ、「付き合ってる」くらい言えればいいのに。
一回でもそう言ってあげれば、若井はもう不安にならないはずなのに。
若井の眉毛が下がる。
頬に伝うのは、きっと悲しみから出た涙。
唇をわなわなと震わせながら、若井は僕に抱きついてくる。
若井の背中を優しく叩く。
手のひらいっぱいの、「愛してる」「大好き」を込めて。
♡&💬よろしくお願いします
コメント
3件
💛ちゃああああんん 言ってあげてよおおおおお!! でも、言ってしまったら関係がなくなる気がするって表現好きだなぁ、、 💛ちゃんなりの好きを表現しようとしてるけど💙さんは不安で不安で仕方ないよね…もどかしいっ…!!
二人の思いがすれ違ってきます 次は特に
オ゛ォ゛イ゛涼ちゃん?! 言ってあげてようわあああ