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#元カレ
まぁ
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#異世界転移
花月夜れん
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「絵描くの、やめよ!」 無意識に口が動いた。
ーーーーーーーーーー
その時、
心底もうこれで絵を描かなくて良いんだなと
どこか肩の荷が降りた様な気がした。
ただ、冬を直前にした秋の寒さは以上な程で、刺すような冷たさの風に、どこか追い討ちを掛けられたような気がした。
電車の窓越しに見える春の景色。
川に反射する桜は風情があって良い。
空も淡い色で見ていて気持ちが良い。
アイスブルーは好きな方の色だ。
俺、小茂田 詩織(おもだ しおり)は今日から
高校生活が始まる。
高校生活初めといえば、新しく友達を作る
イメージを持つ人が多いのではと思う。が、
集団行動は、嫌いではないけれど、
一人でいる方が好きだ。
ゆっくり一人、校舎を見て回ろうと思い、
朝早くに家を出て、こうして電車に揺られている。ぶっちゃけ眠いし、こんな早く来る必要あったか?と、もう戻れない距離まで来て思っていた。
さて、駅から歩いて15分で着いた。
まだ門が空いていない。
校舎からは物音ひとつしない。
、、、。
俺は門を跳び越えて下駄箱へ
誰か(特に教師陣)に見つからないようサッサと移動した。
高校生活1日目、不法侵入をカマしたという思い出が出来たな、、。
などと思っていたのもつかの間。
下駄箱の張り紙に目がいった。
でも、目が捉えたのは自分の名前ではない。
「神田、、、、光。」
いや、真逆、。
同名なだけの別人だたろう。
ココ、普通科に”あの”神田がいるはず無い。
「いるはず、、、無いよな、、。」
でも、どこか期待していた。
神田 光に、会えることを。
しばらく思考停止していたが、
クラス分けがされた張り紙をよく見ると、
俺の名前も神田と同じ組に書かれている。
予定変更。俺は教室に足を運び、
神田 光を待ってみることにした。
「孔雀の羽って、、、あんなに大きくて美しいのに、、空を羽ばたくこともできるんだっけ。」
「鬼に金棒、どころじゃないよな、、、。」
なんてしょうもないことを考えていたら、
廊下を駆け抜ける足音が、段々とこの教室に
近ずいてくる。
げ、もしかして不法侵入バレたか?
バァン!!
勢いよくドアが開いた。
俺は目をかっぴらいた。
そこには、髪が腰あたりまである、
痩せ型の女子生徒が立っていた。
『 小茂田詩織ッッ!!!!』
俺の、名前だ。
その瞬間全てを察した。
あぁ、コイツが神田か。
神田が口を開いた。
『なんで、小茂田詩織が、、、普通科に、?』
俺は体を神田の正面に合わせてから、言った。
「俺こそ聞きたいね。なんで神田光がココ(普通科)に?」
俺たち二人だけの空間。
春風が通り抜ける教室。
古傷を抉られた様な心の疼き。
俺は神田から目が反らせなかった。
コメント
1件
読了しました……。第1話からもう、詩織の“絵をやめる”という決意と、それに伴う秋の冷たい風景が胸に刺さりました。窓越しの春の景色との対比が切なくて。そして、不法侵入から始まる高校生活、偶然同じクラスになった神田光との再会——「古傷を抉られた様な心の疼き」の表現が本当に好きです。この二人の間に何があったのか、続きが気になります。静かで力のある文体、素敵でした。