空は何故青いのか。
科学的に言ってしまえば、大気にある粒子が一番波長の短い青を反射するから
なんて、面白みのない回答が帰ってくるのだろう。
だけど私は知っている、感情によって色に違いが出ること
青は青だけど違う、どこか不思議な色をしている。
その、何処か違う不思議な青それが知りたいのだ。
そんな、不思議な青を見たのは一昨日のことだった。
少し肌寒くまだ秋を感じさせるそんな日だった。
私は別れを告げられた。
彼いわく他に好きな人が出来たのだそう。
私は
「わかった」
そんな言葉しか出なかった。
私は、どんな顔をしていただろうか?
泣いていた?怒っていた?感情すら、見当たらない。
だけれど、私の目尻は熱くなっていた。
その日は帰ってすぐ泣きわめいた、そうしてひとしきり泣いたあと怒りが込み上げてきた。
彼はどうして私がいながら他に好きな人ができるのか、と。
そんな、何処にもぶつけられない怒りを鎮めることは出来なかった。
気がつくと朝だった、泣き疲れて眠ってしまっていたのだろう。
「行きたくない」
学校に行きたくない、あいつに会いたくない。
そんなことを考えていたらまた泣きたくなってしまった。
ふと、カーテンから漏れ出る光に吸い寄せられるように窓に向かった。
「なにこれ」
それは、酷く明るく今の私の鬱蒼とした気持ちを、吹き飛ばしてくれるかのような真っ青な空。
私は初めて見たこんなに綺麗な空を
「空ってなんで青いの?」
私は自然と口に出していた。







