結婚式の日
数ヶ月後、二人は家族や親しい友人たちに囲まれて、晴れやかな結婚式を挙げた。式の前、さくらはドレスを着るために支度をしながら、陽斗との思い出が次々に浮かんできた。あの体育祭の日、そして数々の思い出の中で、陽斗がいつも支えてくれたこと、そして自分も彼を支えたいと思ったこと。今、この瞬間、二人は新たなスタートを切るのだと思うと、胸が熱くなる。
陽斗もまた、式の準備をしている間、さくらとの出会いから今日までを思い返していた。彼女がいつもそばで支えてくれたこと、そして一緒に過ごした時間がどれだけ大切だったかを実感していた。もう二度と、彼女を手放したくないと心から思っていた。
そして、式当日。さくらがウェディングドレスを身にまとい、父親に手を引かれてバージンロードを歩くその瞬間、陽斗はその美しさに息を呑んだ。目が合った瞬間、二人の間に言葉はいらなかった。あの日からずっと共に歩んできた道のり、これからも一緒に歩んでいくことを誓うその瞬間だった。
誓いの言葉を交わし、指輪を交換した二人は、晴れやかな気持ちで結婚の誓いを新たにした。
「これからも、一緒に走り続けようね。」陽斗がさくらに微笑みながら言うと、さくらは優しく頷いた。
「うん、一緒に。ずっと。」
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