テラーノベル
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私は、もう子供じゃいられない。
化粧で着飾り、綺麗にする。
純粋なあの子はもういない。
だって、沢山の痛みを重ねてしまったから。
枯れてしまったから。
だから、船出をする。
しっかりとするために。
きっと、他の花もそうなのでしょう?
一つ余りの小指に、そう語りかけた。
「抜錨」
コメント
2件
抜錨編好きやわぁ
読了しました。第3話、とても短いけれど、そのぶん一語一語に重みがありましたね。 「化粧で着飾り、綺麗にする」という冒頭から、もうあの純粋な自分には戻れないという決意と喪失感が滲んでいて、胸に刺さりました。「枯れてしまったから」という諦観と、「船出をする」という意志が同居しているのが印象的です。特に「一つ余りの小指に、そう語りかけた」というラスト直前の一文――ここがすごく好きです。自分自身の一部に語りかけるような、訣別と同時に慈しみも感じられる。 『抜錨』というタイトルが効いていて、この短い詩的な語りが、確かな始まりの一歩だと感じさせてくれました。続きがとても気になります。
#イラスト成長日記
七吉。
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