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第1幕_阿部視点
意識が戻ったとき、阿部は冷たい金属の床に横たわっていた。
体中に絡みつく鎖は、ただの鎖ではない。
電子の能力そのものを封じ込める特殊な鎖だ。
阿)…ここは、、
目を開けると、巨大なスクリーンが並んでいる暗い部屋の中。
都市全体の電力網が掌握されていく映像が映し出されていた。
敵)ようこそ、阿部亮平。
闇の中から声が響く。ダークラインの首領。
敵)君の力はこの世界を完全に支配するための最後の鍵だ。
阿)、俺はお前たちのために使うつもりなんてない。
しかし、そんなことにも動じす、首領は不敵に笑い、指を鳴らした。
鎖から黒い電流のようなものが走り、阿部の体を貫く。
阿)ぐっ……!
体が痙攣し、意識が霞む。
電子を操る力が、逆に自分を縛る鎖となって絡みついていく。
阿)(まずい…このままじゃ……)
そのとき、頭に浮かんだのは仲間たちだった。
阿)(頼む…来ないでくれ、いや…でも……)
自分のせいで仲間が危険に巻き込まれる。
それでも、もし来てくれたら――。
心の奥で願いが揺れ動いた。