朝──
ピザの残りをつまみながら、なんとなく会話が途切れがちだった朝。
眠気と、名残惜しさと、まだちょっと夢の中にいるみたいな空気。
そのとき──
涼架:「……○○、ちょっと」
○○:「ん?」
涼架が、もぞもぞと布団の中から這い出てくる。
眠たそうな目のまま、私の隣に座ると、
涼架:「……さむい」
そう言って、遠慮もなくぴとっとくっついてくる。
○○:「えっ!? 涼ちゃん!?」
思わず固まる私。
だけど、涼架はまったく気にしてないみたいで──
涼架:「○○、あったかい……」
そう言いながら、私の肩に頭を乗せて、目を閉じる。
滉斗:「……は?」(ぽかん)
元貴:「……お前、朝弱いのは知ってたけど、甘えレベル高くね?」
○○:「ちょ、ちょっと待って!? なんか恥ずかしいんだけど!!」
涼架:「……○○の家だと、安心するから。こういうの、いいでしょ……?」
声は相変わらず小さくて落ち着いてるのに、
その甘え方がじわじわ効いてくる。
滉斗:「ねぇ、涼ちゃんばっかズルくない!?!?!!」
元貴:「……マジでこの空気、どう処理すればいいんだ……」
○○:「ちょ、涼ちゃん……もうちょっとだけ離れて!! 落ち着かない!!」
涼架:「やだ」
○○:「やだってなに!!?」(真っ赤)
滉斗:「おいおいおいおいおいおい」
元貴:「逆にすげぇな……」
朝の静けさが、急にざわつき始める。
でも、ぴったりくっついた涼架は、微動だにせず、
涼架:「○○……今日も一緒にいたい」
ぽそりと囁くように、誰にも聞こえないような声で。
○○:(──聞こえてるんだけど!?!?)
滉斗:「は〜〜〜〜〜!?!? 今なんか言った!? おい!?」
元貴:「……朝から爆弾落とすなよ」
○○:「もう~~~!! 涼ちゃん、ずるいよ~~~!!!」
照れと混乱の渦に巻き込まれながら、
それでも、涼架の重みがちょっとだけ愛おしく感じた朝だった。
次回、ラスト!
コメント
2件
涼ちゃん可愛すぎるってぇぇ!!!?