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『わぁ 、これ …すごく涼しいですね

それにこれ 、お団子みたいで美味しそう..』






「いかにも 。これがお団子へあーだ 。」


『まんまですねぇ』


「嗚呼 、似合っているぞ」







髪が崩れぬようそっと撫でてくれたその手は


ひんやりしててとても気持ちが良かった





すると 、ムクっとひとつの障壁をまたぎ


髄分と大人びた人がうっすく目を開けた




「ん”…なんだ 、朝っぱらから 、、



お 、髪括ってるのか 。

さっぱりしてていいじゃないか」




そういい僕の頭にぐっと手を置いた




「おい、触れるな 。

早くその汚い顔を洗ってこい 。」



淡々とそう仰る立花先輩の膝の上は

いっそうひんやりしていて

とても居心地が良かった





すると 、ブツブツ怒りながら出ていく

潮江先輩と入れ違いで 、血相変えて

走ってきたのは僕の同室だった





『おやまぁ 、滝?

どうしたっていうの 、そんな急いで』



「どうしたじゃないっ!!!

起きたら側にいなかったんだっ、

いつも私より早く起きないじゃないか!」



「私が連れ出したのだ 。

髪を結ってあげたくてな」


「それは立花先輩 、、


….とても似合っているぞ 、喜八郎 。」




すこしムッとしながら言うもんだから

嬉しい気持ちにはならなかったけど 、

そう拗ねるでない 、可愛いのは事実だ 。と

立花先輩が慰めてくれたからいいの




そうしたら今度は立花先輩が 、

立てと言うから立ち上がると

ゆっくり僕と目線を合わせ 「朝御飯の時間だ」

と言うから 、


『子供扱い厳禁です 。』





「くくっ、まだまだ私から見れば子供だ

どれ 、平も一緒にどうだ」



「…はい 、では 。」



珍しく体育委員会が活躍できるというのに

滝はどうしてそんな暗い顔をするのだろう

そんなのを考えながらのんびり歩いていると



「喜八郎、眠いのか?

朝早くに連れ出したからな 、ほれ

私がおぶって連れでってやろう」



違うんだけどなぁと思いつつ 、

運動会もあるしあまり動来たくなかった為

素直に身を委ねてみた 。



するとぐわっと乱暴に下に降ろされた



『んぁ 、危ないでしょ .. 滝』



「…あ、す..すまない 、」


『別にいいけど 、滝変だよ?

熱でもあるの .. ?医務室いく?』



あんな猛暑の中鍛錬に出てったんだ 。


熱中症にでもなったのだろうか

そう思っていると、ムカつく返事が返ってきた




「いや 、、今日も私は世界一だと思ってな」



『….はぁ?』



「今日の運動会では_____」




はぁ 、心配して損した 。


そういって小さく舌打ちをすると 、

僕よりひと回り大きな手が頭に乗った



「滝もわざとじゃないんだ 、許せ喜八郎 。

私が揶揄い過ぎたな 笑」




あたまにはてなを浮かべる僕に先輩は 、

まだ分からなくていい。と言って

今日はAランチにしよう。

と呑気に話を変えだした







『….ちょっと立花先輩っ …


ねぇ 、滝もはやく行くよ』



そういって滝の手をぐいっと引いて

立花先輩を追いかけた 。




心做しかその手に汗を感じた 。








___________________



「あ!!きはちろーの髪

団子みたいでおいしそう!!」


「本当だな 、今度の学級委員会のおやつは

喜八郎にでもするかー」



そういって僕に抱きついて来たのは

尾浜勘右衛門先輩と鉢屋三郎先輩だった




「滝・夜叉丸も居んじゃん 、おっはー」


「尾浜先輩 、滝夜叉丸です!!

ちょっと ..喜八郎と近いですよ!?!」



あぁ 、暑苦しい 。

はやくあのひんやりとした立花先輩にあいたい


そう思っていると斜めに引き寄せられた





「こらこらふたりともに滝夜叉丸 。

むさ苦し過ぎて 、綾部がバテてしまうぞ」



『くくちせんぱぁい』


「おはよう 、綾部」



五年い組久々知兵助先輩が 、

右手に豆腐を左手に僕を支えてくれていた




その右手に持つ豆腐はきっと 、先程まで

小さい桶に冷たいお水の中に入ってて

きっとすごく冷たいだろうなぁ




そう思うと 、

暑さからか頭より体が動いてしまった




「へ 、ぁ … 綾部っ!?/ /」





『んぅ? … なんれふかぁ 、へんはい 』



「ぼぼ 、俺の腕の中で何してるのかな!?!」






口に含んだまま喋ってはならないと

口煩く教えられていたから 、

少々時間をかけてお答えをした




『… あぁ 、すいません 。

あまりにも暑すぎて 、目の前の冷たそうな

お豆腐と目が合ってしまって 、

気づいたら口に 、、、、』





わなわなと尾浜先輩と鉢屋先輩が

口を抑えていて 、滝夜叉丸は何故か

目を合わせてはくれなかった 。





すると 、そのみんなの反応の意味がわかった




「そうかそうか!

そんなに豆腐が食べたかったんだな??

今奥から持ってくるから!!待っててね」









____________________







『…うぅ 、口から豆腐が出てきちゃう』



「はは 、あんな行動とるからー」


「災難だったな 、」






同じ白組の尾浜先輩と竹谷先輩が

同情するように僕を校庭まで連れ添ってくれた






そんなとき 、後ろから背筋が凍る声がした



僕が振り返るよりもはやく 、

ぐるんっと僕の肩が回った






「きーはーちーろー?????

よくも私を差し置いて 、

久々知と楽しくご飯を食べていたな?」




『立花せんぱぃ..

どこを見てたら楽しそうに見えるんですか』



「言い訳とはいい度胸だなそれなら『あーあー

違います 、ほら …もう戻りましょうよ〜』




まだ話は終わっとらんぞ!!と

しつこく言うもんだから僕はスタスタと歩いて

ある人物の後ろに隠れた




「ん〜?あ 、綾ちゃんっ!

お団子かなぁ?可愛いねぇ〜」



僕より大きなタカ丸さんの背中に隠れていた


彼も僕と同じく白組だったのだ


すると僕の後を追って 、3つの足音が鳴る




「たっタカ丸さんかぁ〜….」


「こりゃあ強敵だな」


「何故そいつなのだッ!!」




そんな先輩たちをべー 、と少し煽って


僕はタカ丸さんと開会式の並びに並んだ








開会式の並びは 、僕の後ろにタカ丸さんで

前には三年生の次屋三之助に伊賀崎孫兵 。

右横にはなーんと厄介な立花先輩 。


そして左隣には赤組の善法寺伊作先輩がいた 。



「やぁ 、喜八郎 。今日は暑いねぇ

その髪型 、すごく似合っているよ

お風呂上がりの喜八郎のようで色気がある」



『伊作先輩 、おはようございます

お言葉は嬉しいですが 、少し怖いです』



あははごめんごめんと笑う先輩と被るように

開会式の合図がなった





___________________






「只今より、忍術学園大運動会を始める!」




山田先生の合図で、周りがしんと静まり返った






開会式中 、僕は眠くて …

気づいたら眠りこけていた 。


そんな時だろうか 、

キーンと耳に残る声で目が覚めた




「この運動会では私達紫組が勝つぞー!!」


「はっはっは!

悪いが優勝は我々白組のモノだ!!」


「何を言うか!!

勝つのは俺たち赤組に決まってるだろう!!」




いけいけどんどーん


ギンギーン


うおおお



と煩い選手宣誓に 、思わず耳を塞いでしまった


すると横にいた伊作先輩 、立花先輩が

声を上げた





「ちょっと3人とも!!

喜八郎の耳に響くでしょ!!

静かに宣誓してよね」



「全くだ 、喜八郎の耳を傷つけたら

ただじゃおかないからな」




そんな先輩方の言葉にあと 、


静かに言ったら選手宣誓にならんだろう、、


運動会なんだしいいじゃん、、


んなッ大丈夫か喜八郎!!





その一言一言が先輩方の怒りを

募らせる一方だった 。






そんな時、機転を利かせてくれたユキちゃんが

気の利く司会をしてくれて

そのまま第一種目に進むのだった 。











__________________







『 えーっと一種目はなんでしたっけ』


「…あ!一年生による徒競走らしいよ〜」




タカ丸さんはそう言うと 、スタスタと

火薬委員会の一年生の所へ行ってしまわれた





そんな時だった



「綾部先輩ッ!!!!」








『あぁ 、____?










忍術学園大運動会 。

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コメント

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ユーザー

主様の小説好みすぎるうううううううううううううううううう

ユーザー

続き楽しみ〜( ´›ω‹`)💕

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