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もちくさ
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東京✕広島
・R15、R18なし
・政治的意図なし
「」←東京
『』←広島
東京視点
「はぁ…」
やっと終わった…
最近は大阪さんも意外に手伝ってはくれてる…んだけど…
まだまだ終わらない…
少しコンビニにでも寄るか…
特に買いにきたものはないけど
買うものを探す
『あ』
「あ、広島さん」
『久しぶり…です』
「そうですね…久しぶりです」
『…隈…すごいですけど…』
「今仕事終わったばっかりで…」
『あ…お疲れさまです』
「今日も手伝ってくれてありがとうございます…」
『いえ』
『…あの、』
「はい」
『今食べたいものありますか』
「…イチゴミルクが飲みたいですかね…」
『奢るんで…少し話聞かせてくれませんか』
「…いいんですか」
『はい』
広島さんの持つカゴにはイチゴミルクと下着。
下着はなんでかと思いましたが、
この時間帯は服屋も閉じていますね。
コンビニでしか買えませんね
「…私、頑張れば頑張るほど、私の頑張れる範囲が周りの人にとっては広くなっていってる気がして」
「それに凡ミスも増えて来てる気もします」
「凡ミスさえもどうやって直せばいいのか分からなくなってきて」
「私の選択肢さえも掻き消されて」
こんなに本音をぶつけられるのは初めてだった。
広島さん以外の人達には到底、言えません。
これは、本音をぶつけられる程、私が広島さんを信頼しているってことですよね
貴方といっしょにいる時が一番楽になれるんです
貴方の隣が酷く暖かくて離れたくありません
「あの、なんでそんなに優しいんですか」
「広島さんも疲れてますよね」
『なんでだろ.分かんないな』
『たぶん…いや、なんでもないです』
「気になっちゃうじゃないですか」
『ごめんなさい』
『今夜は寝れそうですか』
「今夜は寝れそうにないですね」
広島さん、
私は単純なんでしょうか
この場から離れたくありません
本当はとても眠いんです
貴方の隣に居たいだけの為に体を削るなんて、私は馬鹿で仕方がありません
『…家、来ますか』
「…え」
「いいんですか」
『はい.偶には寛いでほしくて』
「…お邪魔したいです」
あぁ…どうしてそんなに…
あの時、あの方達を守れなかったからですか?
さっき言った、『たぶん…』はそのことなんでしょうか
あの時守れなかったからですか?
だからって…
貴方は消えない傷が幾つも付いてます。
消してもどこかに隠れていてまた浮かんできます
まるで純粋な心に棲み着いた黴のように、
きっとね、私も同じなんでしょう。
貴方はまだ弱いのに守ろうとしてる
そういうところですよ。
私はそんなとこに惚れてしまったんです。
「…お邪魔します」
薄暗い家。
でも何処か暖かかった
気味の悪いところなんてなかった。
暖かくて仕方がない
私の家は気味の悪いところしかなかったのに
何が違うんでしょうね
『お風呂、使いますか』
「…いえ、大丈夫ですよ」
『…ホントにいいですか』
「ホントにって…?」
『心の中で迷惑だとか思ってないですか』
「…思ってました。分かったんですか」
『はい。東京さんの事です。』
『迷惑だとか、そんなことを考える日々になってますよね』
「なにもかもお見通しですね。」
「お風呂、使わせていただきます」
『はい』
…貴方と喋っているときは何もかもお見通しでした。
私の悪い癖も
でも、鬱陶しいなんて思えなかった。
もっと見通してほしい。 なんて
なんて…気味が悪いですね
お風呂から上がると、新しい下着と部屋着
それと紙に書かれた一言。
『使ってください』
サイズもピッタリ
だからあの日服のサイズを聞いてきたんですね
「上がりました。ありがとうございます」
「…うどんですか」
『はい。イチゴミルクだけだとお腹空いてしまうかと…』
『あ、それにお風呂入ってから夕飯を食べると食べ過ぎ防止ができるんですよ』
「初めて知りました」
「うどん、私にってことですか」
『はい』
『食べてくれたら嬉しいです』
『そこに座ってください』
「いただきます」
『どうですか』
「…美味しいです」
暖かいお風呂に入ったのも、こんなに美味しくて、暖かいものを食べたのも、何時ぶりでしょうか。
いつもシャワーで済ませていたもの。
食べる物も冷たかった
『…大丈夫ですか、涙が』
「大丈夫です。」
あぁ、泣きながら食べている自分が一番気色悪いかもしれません
哀れですね。
自分で解決しようともしない
そもそもできないのでしょうか
そうやって優しく涙を拭き取って。
涙の量が多くなるだけですよ
コメント
2件
寛いで→くつろいで 黴→カビ
うん……読んだよ。第11話、すごく良かった。 東京さんの「頑張れば頑張るほど周りの基準が上がっていく」って感覚、すごく分かる。それでいて広島さんの前でだけぽろっと本音が出ちゃうのが切なくて……。コンビニの下着とイチゴミルクのエピソードも、ちゃんと伏線回収されててじーんときた。 あと、「貴方の隣が酷く暖かくて離れたくない」って心の声と、実際に家に行く流れが、重すぎず軽すぎず、絶妙に優しかった。ギリギリの東京さんを広島さんがそっと受け止めてる感じが本当に尊い……。 最後のうどん食べながら涙するシーン、泣けた。「自分で解決しようともしない」って自分を責めるところも、全部分かってるからこそ余計に苦しいんだろうなって。 次がすごく気になる。続き、待ってます。