バタバタと、朝早くから病院の中をけたゝましく走る男がいた。
🇬🇧アメリカ!!
そしてある一つの病室のドアを思い切り開け声を荒げたのはイギリスだった。
🇫🇷シーッ、イギリス焦る気持ちも分かるけど、声量を下げてよ
🇨🇦そうだよお父さん、一応ここ病院なんだから
そんなイギリスを宥めるように、フランスとカナダが口を開く。
🇬🇧…それで?アメリカが昨日刺されて倒れていたって…
私はそんな2人の言葉を聞き入れるよりも気持ちを落ち着かせるのがやっとで、かすかに震える声でフランスに聞く。
🇫🇷あぁ…アメリカなら大丈夫だよ、元々生命力が高かったってのもあるし、やっぱり国だからかな、今はこんな感じでグッスリだよ
そう言い、フランスは自身の座る椅子の隣にあるベッドに寝るアメリカに視線を落とす。
🇨🇦でも物騒だね…お腹貫通していたんだから、お腹縫ったらしいけど痛ましい話だよね
フランスに続き、カナダがそう加える。
🇬🇧…許さない話です
私はそう呟く。
例え国だから命を落とす事は無かろうとも、息子を傷付けられた事には変わりない。
私はフツフツと怒りを覚えた。
🇬🇧絶対誰がしたのか見つけてやらないと気が済みません
🇨🇦んー…程々にねお父さん
🇫🇷あんまりめんどくさい事はしないでよ
私がそう言うと、フランスとカナダは苦虫を噛み潰したような顔を浮かべた。
🇯🇵今頃病院にいるんでしょうね、アメリカさん
私は会社のオフィスに座って資料を見ていた。
いつも見るこの光景。
だが私は慣れ過ぎたせいか、何も思わない。
🇯🇵特にイギリスさん焦るどころか怒っているでしょうね〜
私は小さくフフッと笑う。
…にしてもまさかこんな早く実行出来るとは思いませんでしたね。
それに急所を狙っていないだけ有り難く思ってもらわなくちゃ。
手元に置いていた残り僅かなコーヒーを、日本は口に流し込む。
🇯🇵気が緩み過ぎてるからこうなっちゃうんですよアメリカさん、まあでも、これで『復讐』出来ました
私はグッと身体を伸ばす。
🇯🇵…ま、私がやったなんて気付かないだろうな、米国
私はまた軽く笑う。
…とりあえず明日か明後日ぐらいに見舞いに行こうと考えている私はどうかしているなと思ってしまった。
『終』
コメント
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日帝は日本 日本は日帝 2人でひとつというのはまさにこの事