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キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
ガラガラガラ
「はい、じゃあ授業始めるぞー。」
「今日学習するのは__」
そう言いながら先生は黒板にチョークを叩きつける
「はい、医学界を救ったヒーローである、ーー教授についてだ。」
rd「ヒーロー……か。」ボソッ
nrs「…」
他愛ない会話の中でポロッと聞かせてくれた、らっだぁの夢
『みんなを救える“ヒーロー”になりたい。』
いつもは死んだ魚のような目をしてるのに、
あの時のらっだぁの目は夢と希望に満ち溢れていた。
rd「なにボーッとしてんの、教科書開いて。155ページ。」
nrs「…ぁー、サンキュ!」
だから、俺はらっだぁの夢が壊れるのを見たくない。
だから、俺はらっだぁの夢を叶えるよ。
nrs「ねぇらっだぁ、話がある」
だから、俺はらっだぁの夢を叶えるヒーローになる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
pn「…なるせ、、」
そっか、らっだぁの夢を壊したくなかったんだ。
だから、だからヒーローなんて大変な仕事やり始めたんだ。
すると、また1つ、別の絵画が頷き、近づいてくる
触れるのも躊躇うくらい美しい、
深く暗いシアンの色使いが綺麗な絵。
そして、その絵画にそっと指を這わせる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
rd「……ぁ”〜…お腹空いた、」
お腹が空いて家を探し回っても、
ご飯も食材もないのは当たり前だ
だって、両親がいないんだから。
rd「…母さん、父さん……」
母さんは凄腕のお医者さんで、
父さんは警察官だった。
どちらも位が高く、院長と署長だったらしい。
__どちらも、無差別殺傷事件から幼い俺を庇って亡くなった。
rd「……なんで父さんや母さんじゃなくて、無能な俺が生きてるんだろ〜…w」
もっと愛して欲しかった、なんて悲劇的なことは思わないのに、
無能で愚図な俺が生きている罪悪感だけが募っていく。
ピンポーン
rd「…はぁーい、、」ガチャッ
普段なら留守を装って扉を開けないのに、
その日はなぜか素直に扉を開けてしまった
罪悪感から逃れるためだろうか…?
「どーも、君、らっだぁだよね?」
扉の前に立っていたのは、幼く、
俺と同じくらいの年に見える少年だった
rd「…そうですけど、なにかご用ですか?」
nrs「俺はなるせ!君のご両親に頼まれて来たんだ!」
rd「……俺の両親はとっくにいません。」
nrs「生前、君のご両親が俺の親に頼んだんだよ、もしもの事があったら…ってね。」
rd「…へぇ。」
nrs「ってことで…はい!これどうぞ!」
そう言ってnqrseが渡してきたのは、
埃1つ被っていない、綺麗な封筒だった
ペラッ
中には手紙が入っているでもなく、
遺書が入っているでもなく、
ただただ、写真が何枚も入っていた。
rd「…これは?」
nrs「君のご両親が仕事をしている時の様子さ。」
写真の中には、
優しく微笑んで患者を励まし、
真剣な表情で手術に臨む母の姿、
そして、
迷子の少年に優しい笑顔で手を差し伸べ、
緊迫した表情で犯人に銃を構える父の姿があった。
nrs「……これ使ってよ。」
そう言ってnqrseは俺にハンカチを差し出す
rd「…なんで、?」
nrs「いや…その、泣いてるから、、」
rd「……ぁれ、いつの間に泣いてたんだろッ、グスッ」
その時、俺は決めたんだ
病気を治す母さんや、
市民を守る父さんのように、
みんなを救える“ヒーロー”になろう、と。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
pn「……ヒーロー…」
俺の様子を見て、絵画たちは静かに壁に戻っていく
気づけばお菓子やテーブルも全てなくなっていた。
コトッ…
pn「…?」バッ
物音がして、とっさに振り返る
そこには、絵画がはまっていない額縁があった。
pn「……戻ろう。」
そして、本来絵画がはまっているであろう場所に手を伸ばす。
パチッ
rd「ッぺんちゃん!!」
pn「あ…らっだぁ、戻ったんだぁ…!!」
rd「ほんとごめんね、、ッ」ギュッ
gt「おい、教師と後輩の前でイチャつくな!!」
pn「そうだよらっだぁ、離して、?」
rd「ちぇ〜…」
そう言ってしぶしぶ俺から離れる
nk「さ、ぺいんとさん、nqrseさんのとこ、行きましょう!」
pn「ッうん!」
コメント
2件
…年齢設定忘れてません?