注意は1話で!!
なんでも平気さんだけどうぞ〜っ!
次の日。
空は曇っていた。
天気予報によると、
今日は午後から雨になるらしい。
まぁ、どうせ今日も帰らない。
はやく資料を作らなければ。
今日は山本のやつが期限長いし。(明後日まで)
まあ量は多いけど
今までと比べたらだいぶ楽だ。
今日は会議もない。
ただ通常活動だけがあるから、
また会長と話さなきゃ行けない
めんどくさい
めんどくさいめんどくさいめんどくさいめんどくさいめんどくさいめんどくさいめんどくさい
なんで人と話さなきゃなんないの?
話してる暇があったら資料が作れる
勉強なんてしなくていい
してる間に資料が作れる
テストなんて成績なんて
どうでも良くないか?
コンコン
いふ「…誰」
??「俺やけど…」
いふ「あぁ…はい」
弟かと思ったがそうでは無さそうだ。
ガチャ
いふ「…どうしたんですか、悠佑先輩」
書記の悠佑先輩だった。
悠佑「…ごめんな、作ってる時に」
悠佑「会長からの伝言」
いふ「…」
言われることは分かっている
どうせ、
会議に出ろとか…
悠佑「今日は雨だから早めに帰れだってよ」
いふ「…は?なんで会長がそんなこと言うんす
か…?」
意味がわからない。
いつも会ったら言われることは「会議に出ろ」ぐらいだぞ?
なんで俺の心配なんか…?
悠佑「…ん〜…それは会長さんに聞いたらわか
ると思うで?」
悠佑「てか、校内でも敬語じゃなくてええって
言うたやん」
いふ「…校内では、先輩ですから」
悠佑「えぇ〜…2人きりなんやからぁ」
いふ「…やってこの会話他の奴らに聞かれたら
俺まためんどい事なるやん」
悠佑「ニコッ そういう奴は俺が全部話すって言う
たやろ?」
いふ「自覚して…あにき人気なんやで?」
いふ「普段授業出てない不良副会長が人気者と
話すなんて…やばいことやねんから」
悠佑「えぇ〜でも俺はまろと話したいねんっ」
いふ「別に電話でええやん」
悠佑「いややぁ」
俺は悠佑先輩と幼馴染だ。
連絡も全部悠佑先輩がしてくれてる。
幼馴染だからといって敬語外す訳にもいかなかったのだが、
2人きりだといつも敬語外してと言われる。
いふ「もぉ…俺やることあんねんから」
悠佑「はーい」
いふ「あ、今日会議ないであってるよな?」
悠佑「おう、今日はないで」
いふ「ありがと。じゃ、また後で」
悠佑「またな〜」
悠佑先輩と話すのは苦ではない。
唯一俺の事情をよく知っている人物だから、
自分を作って話す必要が無いのだ。
悠佑先輩と話したあとは心が軽くなる。
話しただけで、心が楽になる。
彼は不思議な力を持っているなと、
つくづく思う。
夕方。
外は土砂降りだった。
まあ帰らないので問題はなかった。
しかし、最悪なことが起きる。
コンコン
いふ「…はい」
ないこ「俺」
いふ「なんですか?」
ないこ「…ほんと、早めに帰れよ」
いふ「…」
いふ「余計なお世話です」
ないこ「…」
ないこ「ごめん」
なんだったんだ。
伝言したのに、自らまた言うなんて…
どういうこと?
ほんとにわかんない…
いふ「…資料作るか」
いふ「…あぁ、違う鍵閉めなきゃ」
いつもと同じように昇降口の鍵を閉めて、
部屋に戻って窓から出る。
鍵を箱に入れるために、
窓を開けた。
いふ「…うわ、思ったより降ってんな」
いふ「…まぁ、いいか」
窓から出ようとすると、
??「何をしているんだ」
聞きなれたうざったるい声。
いふ「っ山本先生!?」
山本「鍵が閉まっていたから、もう校内には誰もいないはずなんだがねぇ」
いふ「…これは…」
パシっ
山本が素早く鍵を奪い取った。
いふ「!?」
いふ「か、返してくださいっ」
山本「まさか副会長がこんなことをするだなんてなぁ。」
いふ「先生!」
山本「おや、まだ保存してないじゃないか。」
山本が俺のパソコンのデータに目を向ける。
これを消されたら終わる…やめろ、やめろ
PC「このデータを削除してよろしいですか」
自分が疲れて消したりしないようにつけた音声ガイドの声が流れる。
山本「こんな悪い生徒にはもう一度やってもらわないとなぁ。」
いふ「やめっ…!」
ドンッ
体を押され、屋根の上に落ちる。
立てばまだ副会長室に戻れる…!
早く!!あいつに消される前に!!!
山本「では、いふくん。また作り直してくれたまえ」
いふ「っ…!?」
俺が、俺が1日かけて作ったデータが。
全部灰となって消えた。
嘘だろ…?
山本「あぁ、そうだ。私は帰るから。」
山本「戸締りはちゃんとしないとな。」
いふ「…えっ、」
山本が窓を閉める。
鍵も、かける。
いふ「先生!?やめてください!!」
叫んでも山本が動きを止めることは無い。
そのまま山本は部屋を出た。
いふ「…嘘、だろ…」
屋根の上から降りるはしごのようなものは、
たしか…昨日撤去されていた。
もしかして…それも、
いふ「山本の…仕業…?」
ここから降りるとなるとだいぶ大変だ。
下手して足の骨を折りかねない。
いふ「…身体全体で落ちれば、…」
屋根から飛び降りる。
いふ「っいっ…!!」
思った以上に痛い。
制服は濡れるだけで、そんなに汚れなかった。
いふ「…頬切れてるな…」
擦り傷ができている。
果たしてこの姿で家に帰っていいものか…
でも、帰る場所はない。
だとしたら家に帰るしかない…
憂鬱な気持ちで、俺は学校を出た。
コメント
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この物語好きすぎます。(((((