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村越先輩と、付き合って2週間が
経とうとしていた。
先輩はとても優しくて。
クラスまで覗きに来てくれて一緒に
弁当を食べたり、放課後も部活が休みの日は
一緒に手を繋いで帰った。
「あぁー!まさか。ほんとに付き合うなんて!ちぃの事、ほったらかししないでよぉ!ってか、どこまで進んだのさ?」
今日は、智恵美と弁当タイム。
「え、まだ手を繋いだだけだよ!」
智恵美とは週3、先輩とは週2でご飯を
食べている。
「キスは、まだかー!!」
「残念、まだです!」
「ファーストキスしたら、ちぃに最初に感想
聞かせてよ? 」
「わ、わかったよ〜w」
「約束だからね!」
そんな会話をしながら昼休みが終わる。
先輩と付き合い、周りの視線…
痛い視線が気になるようになった。
恐らく、ファン?の子たち。
「今週のデート楽しみだね!!初めてのデート
何処か行きたいとこある?」
「……」
「奈月?聞いてる?……」
「あ、聞いてます。ぼーっとしてました。
すみませんっ」
「もしかして、俺と付き合って周りが気になる?」
「はい…視線が痛くて……。」
「ごめんなぁ…。俺のせいで。もし何かされたら、言ってな?絶対守るから!!」
「ありがとうございます…っ」
「そろそろさ、先輩と敬語やめよ?俺たち
お試しだけど、カレカノなんだしさ!」
「緊張しちゃって…」
「俺も実はずーっと緊張とドキドキしてる!
初デートで、敬語の先輩呼びしたら罰ゲームな!」
「ば、罰ゲーム?!」
「うん!とりあえず、初デートは映画と
ショッピングかな?」
「よろしくお願いします!」
「wwwあと2日しかないぞ?明後日だぞ?
これは、罰ゲーム確定かな?w」
そんな会話をしながら家の近くまで送ってくれた。
先輩…幸輝くんの家は、
あたしのお家のもう少し先らしくて。
自転車通学。
中学までの道のりは、あたしの家から
20分なんだけど、幸輝くんは自転車で
30分かかるらしい。
いつも、自転車をあたし住んでるマンションの
駐輪場に、こっそり停めている。
まだ、付き合ってることはパパにもママにも
言ってない。
まだ、お試し期間だし。
1ヶ月経って。好きになったら言おう。
そう心に決めていた。
まだ、付き合って2週間。
幸輝くんの、優しさに
少しずつ惹かれているような気がした。