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続きはちゃんと書きまーす。コメントジャンジャン下さーい。
ガタンゴトンと列車が音を出して揺れる。そして俺はその音と揺れに起こされる。(うん?)目を開けると俺は乗った記憶のない列車の中に居た。(え?ここ何処?)俺は辺りを見渡す。沢山の人が座っていた。そしてみんな手に切符を持っていてそれをマジマジと見つめている。満面の笑みの人もいればこの世の終わりかと言うような顔の人もいた。俺はすっと立ち上がりその切符を覗き込むと、〖 此岸→彼岸 地獄行き〗と書かれていた。その切符を持っている人はやはりこの世の終わりのような顔をしている。他の人のを見ると〖 此岸→彼岸 天国行き〗と書かれていた。この切符を持っている人はものすごい満面の笑みで天国に行くような顔をしていた。実際本当に行くのだからこんな顔になるだろう。(あぁ、なるほどこの列車は死んだ人が乗るのか)とこの時思った。するとコツコツと歩く音が聞こえた。足音の方を見ると小さな女の子が車掌のような帽子を被り黒い制服のようなものを来ていた。そして「切符を~拝見~。」と言っていた。ああ、切符か、そういや俺は自分の切符を見てなかった。なんで死んだのかは覚えてないがどっちに行くのかは見てみたい。そう思ってポケットに手を入れる…無い。じゃあ後ろの方か…無い。「あれ!?」「どうしましたかお客様。」小さい女の子が話しかけてきた。「いやぁ…そのぉ…。」「まあとりあえず切符を拝見します、出してください。」「いやだからそのぉ…。」「?どうしたんですか?早く出してください。」「切符が…。」「ん?」「無いんです。」「…….。」「…….。」「え?」「だから…無いんです。」「…ぇぇぇ!!!!」彼女はものすごい大きな声で叫び「少々お待ちくださいぃぃ!!!」と言いながら来た道を物凄いスピードで走っていった。「…俺どうなるんだ…?」とりあえず座っていた椅子にもう一度座る。やはりこの椅子は感触がいい。こうも感触がいいとどうも…眠く…なる。「スヤァ…。」ガコンと大きな揺れがあって僕は起きる。「!?」そして車両のドアが開いてゾロゾロと人が降りていく。扉の向こうでは、「天国行きはこちらでーす!!」「地獄行きはこっちでーす!!」と、青年と普通の女性が、案内をしていた。それぞれの方にまたゾロゾロと人が行く。さて、俺はどっちに行くべきなのだろうか。やっぱ天国が良いなぁー、と思い。天国の方に行こうとすると「ちょっとお待ちください。」と背後から声をかけられた。振り返ると誰も居ない。キョロキョロ辺りを見回していると「こっちですこっち!!」と下から声がした。少し視点を下げる。そこには先程の少女が居た。「あぁ、君か、どうしたの?」「あぁ、君か、どうしたの?じゃありません!!なんで切符もないのに天国行こうとしてるんですか!!」「え?駄目なの?」「駄目です!!」「じゃあどうするの?」「この後さっきの黄泉列車の運転手さんが来ます。それまで待っていてください。」「分かった。」しかし数分待ったけど来ない。「本当に来るの?」「来ますよ、ただ…。」「ただ?」「彼よく遅れてくるんです。」「運転手として駄目じゃねぇか!!」「でも運転技術はこの黄泉の世界では一流です。」「へぇー、ここ黄泉の世界だったんだぁー。」「知らなかったんですか…。」「まぁね、ねえ君の事なんて呼んだらいいの?」「私の呼び方ですか…皆には車掌ちゃんって呼ばれてます。」「車掌ちゃん…可愛いね。」「辞めてください。」「ごめんごめん、そういや運転手さんってどんな感じの人なの?」「運転手さんは…あっ、噂をすればって奴です。おーい、運転手さぁーん!!」「やあやあ、車掌ちゃんに…君か。」彼は車掌ちゃんと同じような制服を着ているが帽子の形が少し違った。そして、俺の事をマジマジと見つめてくる。「な…なんです?」「うん。君は車掌くんだ。」「「え?」」「どうしたの車掌ちゃんまで。」「いやいや運転手さん、冗談は良いですよ、彼が車掌くんという事は私と一緒に働くという事ですよね?」「うん。そういう事。」「ぇぇぇぇぇぇぇぇ。」「あの…話している意味がわからないんですけど。」「あぁごめんね、説明するよ君はね…なんて言うんだろう…まあ君は神に選ばれたのさ。」「神に?」「そ、まあ、神はこの黄泉の世界の大統領みたいな存在でね。この黄泉の世界に此岸の神のようなものはいない。この世界に神は居ないのさ。つまり君はこの世界の大統領にこの世界で働けと言われたのさ。」「なっ、なるほど…?」「うぅ…何故彼と…。」「なんか傷つくなぁ。」「所で君。」「はい?」「死因の記憶はあるかい?」「死因…ですか…。」「そうだ。ここは黄泉の国死なないと普通は来れない場所だからね、知っておきたいのさ。」「えっと…覚えて…無いです。」「…….そうか、君もか。」「?どういう事です?」「切符を持っていない人は全員死因を覚えていないのさ、というか生前の事を一切覚えていないのさ。」「えっ、そんな。」「君、生前の名前は?」「…….。」「な?覚えてないだろ?」「…はい。」「だからこんな感じで運転手さんとか車掌ちゃんとか呼んでるんだ。」「なるほど…。」「彼女は僕が連れて帰るから君はこの通りに道を進んでご覧。」そう言われて紙を渡された。そこには寝泊まりができる所への行き方が書かかれていた。
不思議な雰囲気の街中をテクテクと歩く。横の居酒屋でワイワイと声が聞こえる。その声を聞き、漂っている食べ物の匂いを嗅ぎながら通る。このような道を通れるのはとてもいい気分だ。そうして俺は教えられたお泊まりができる場所へ軽い足取りで向かった。
「おっ、来たか。」「…….。」運転手さんと車掌ちゃんは先に着いていた。所々見たりしていたので遅れてしまった。「その…よろしくお願いします…。」「ああ、よろしくな。お前は2階の205号室だ。」「えぇ!!」「どうしたんだ車掌ちゃん。」「運転手さん!!その部屋私の部屋の隣じゃないですかぁ!?」「?それがどうした?」「このぉ…。」「ん?なんだ?」「…何でもありません!!」と言って彼女はそっぽを向いて階段をドスドスと音を立てて登っていった。「あんな奴だが許してやってくれ、あいつはぁ…色々あったのさ。」「色々って?」「それは彼女の口から聞け。」「分かり…ました。」そうして俺は階段を登って205号室の扉を開けた。そして目の前にあったベットに横たわる。(今日は色んなことがあったなぁ。)そう思いうとうとしているとコンコンと扉をノックする音が聞こえた。「はぁーい、誰ですかぁー?」「あぁー俺だ。」「あぁ運転手さんでしたか。今出ます。」ガチャっとドアを開ける。「それでどうしたんですか?」「明日の集合時刻は7時30分だ。場所はあの駅だ。分かるな?」「はい。」「んじゃあそういう事だ。おやすみ。」「はい、おやすみなさい。」そしてガチャっと扉を閉める。そしてベットに寝っ転がろうとするとコンコンとまたドアがノックされた。「はぁーい運転手さんですかー?」へんじはない。(あれ?どうしたんだろう?)「誰ですかぁー?」やはり返事はない。(あぁ言い忘れたことがあって恥ずかしくて答えられないんだな。)そう思い「はいはい今出ますよ。」と言って扉を開けた。そこには人が居なかった。あれ?と思い辺りを見回していると腹部が物凄く痛くなった。(ん?なんだ?)腹が熱い。視界がぼやける。足に力が入らなくなる。そしてドサッと倒れる。そして最後に見た光景は小さな女の子と思われる足だった。「君…は…。」そのまま俺は意識を手放した。