俺にとって一番大切ななもの
それは家族
たとえ腹違いの人間だったとしても
家族ならば家族
家族を奪うやつには死の鉄槌を
仔虎「……チュ」
枯れた薔薇にキスを
あの子の好きな花
愛してる
俺の中で一番愛している
他の兄弟達と比べているわけではないが
彼女にはまた別の感情があった
「フフッw」
「行こ?お姉ちゃん…ニコ」
一緒の腹で生まれた
俺の妹
仔虎「ぁ゙あぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あッ!!!」
殺さないと
殺さなければ
奪われる
また1つ2つと
奪え
奪われる前に
氷織「ゴクッ…」
目の前にいるのは
怒り狂った鬼
ヤマちゃん「……このお方は千夏様ではない」
仔虎「だから何だ…俺はお前達小埜寺家に奪われたんだギョロッ」
仔虎「あの子を…俺の一番の一等星をッ!!!ドゴッ!」
氷織「ビリッ!!!」
氷織「(間違いないッ…これ多分だめなやつだッ…」
氷織「(唯月先生のとき戦った妖とは明らかに違うッ…」
ヤマちゃん「…貴方のそういう野蛮なところが昔から…シュルッ…」
ヤマちゃん「私は嫌いでしたよチュルッ…」
仔虎「俺もだ…お前のそのネチネチした性格が嫌いだジトッ…」
氷織「ヤマちゃんッ!」
ヤマちゃん「氷織様、陰陽師の奴らに連絡を」
ヤマちゃん「貴方様ではこの鬼には流石に勝てない」
氷織「ッ!!!」
氷織「分かったッ…クルッ」
ヤマちゃん「ご武運を…フフッw」
氷織「それは私が言う言葉ぁ゙!タッタッタ!」
氷織「へ?」
__「ヒュオッ~!ドンッ!」
氷織「ケホッ!」
__「姐さんの敵は…」
__「シシッ~w」
__「ニコ…」
__「ニマッ~!」
__「私達…羅刹鬼家の敵だカチャッ」
ヤマちゃん「まさか貴様ッ!」
仔虎「お前は俺が相手だ」
仔虎「久々に楽しませておくれよッ?w」
氷織「ヒクッ…!(嘘ッ…これじゃ応援を呼べないッ…」
__「……サラ…」
ヤマちゃん「氷織様ッ!早く逃げて下さいッ!!」
ヤマちゃん「奴らは貴方様の今の力じゃッ(((((」
氷織「ギュッ…」
そうやって
逃げるのはもう嫌
だから戦う
人々の生活を脅かさないように
氷織「私がッ…」
__「……腹立たしい…陰陽師め…ジトッ」
氷織「私はッ…私は救いたいッ…」
希「氷織ニコ」
蘭「氷織…w」
珠麻「氷織っち~!」
唯月「氷織ちゃんナデ…」
誰かのために
氷織「バッ!」
氷織「”月下美人ッ!”」
__「兄さん、さっき周りに他の祓い屋の匂いがした」
__「そっち任せたカチャッ…」
__「おけおけ~、怪我すんなよ~」
__「うん…バチバチッ…」
__「”豹の尾”バチンッ!」
氷織「月下美人がッ…!」
__「私は羅刹鬼家三女…」
豹寿「豹寿、お前を殺す名だ」
氷織「ッ!!」
氷織「分かってるくせにッ…何で私って前に出ちゃうんだろッ…ヒックw」
豹寿「タッタッ!」
豹寿「”終わらない螺旋”バチバチッ!」
氷織「ゴロゴロッ!」
豹寿「へ~…全部避けたんだ」
氷織「”氷点下ッ!”」
豹寿「はぁ~…(体が凍ってく…」
豹寿「なら…スッ」
豹寿「ストンッ」
氷織「自分の腕をッ…?!」
豹寿「私は鬼だ、そこらの鬼とも違う強い鬼だグチグチッ…」
氷織「再生はやッ((((」
豹寿「”豹の足”バチンッ!」
豹寿「取った、ガシッ!」
氷織「カハッ?!」
豹寿「まさかこれで終わり…?」
豹寿「姐さんを負かすと言う割に…弱すぎる」
その女は私の方を見た
憐れむような
私の一番キライな瞳
氷織「わたッ…しッ…がッ!」
氷織「可哀想にッ…見えてッ…るのッ…?ググッ!」
豹寿「だってそうでしょ?噂ではお前…」
豹寿「正直哀れだよ、」
豹寿「姐さんに目をつけられて」
豹寿「そんな短い人生がさらに早く終わるなんて…」
氷織「……~~…ないでッ…ボソ」
豹寿「?」
氷織「勝手にッ…バチパキッ…!」
豹寿「!!」
氷織「私をッ…私をッ!」
豹寿「なッ…!」
氷織「憐れむのはもう辞めてッ!」
ヤマちゃん「はぁ゙ッ…はぁ゙ッ…」
仔虎「衰えたな、八岐」
仔虎「昔はもっとお前は強かったカランコロン…」
ヤマちゃん「貴方は一体ッ…何人食ってきたんですかッ…w」
仔虎「さあな…数えていない」
ヤマちゃん「ゲホッ!」
ヤマちゃん「嘘はよくありませんねぇ゙ッ…」
ヤマちゃん「貴方は殺しが好きじゃないからッ…それをよく覚えているはずだッ…」
ヤマちゃん「殺せば殺すほどッ…貴方の傷口は広がって滲んでいくッ…」
仔虎「黙れ、殺しで家族が守れるならそれでいい」
ヤマちゃん「それで家族がッ…」
仔虎「……お前に何がわかる…ボソ」
ヤマちゃん「……」
仔虎「俺の痛みの何がわかるッッ!!!!」
ヤマちゃん「分からないさッ…私はお前と違って大切な人が居なかったからなッ…」
ヤマちゃん「でもッ…今ならよく分かるかもしれないッ…スッ」
仔虎「ツー…」
仔虎「俺はお前にもっと早く分かってほしかったよッ…ギュッ…」
ヤマちゃん「私が何でこんなにもお前を見て力が出せないのかが分かったッ…」
ヤマちゃん「まだッ…お前に未練が残ってたのかも知れませんねッ…」
仔虎「ポタポタッ…」
ヤマちゃん「……私はいつも貴方のその綺麗な顔が美しくて見惚れていたッ…」
仔虎「五月蝿いッ…」
仔虎「!!」
ヤマちゃん「?!」
ヤマちゃん「今の音はッ…」
仔虎「ッッ!!!」
仔虎「豹寿ッ!!!!ダッ!」
氷織?「……」
豹寿「ッ…(危なかったッ…あとほんの数秒遅れてたら肉体が保たれなかったッ…」
氷織?「……やはりこのオナゴの身体は弱い…」
氷織?「すぐに壊れてしまいそうじゃ…」
豹寿「だれッ…?」
氷織?「……私は月読命、お前達妖怪の母たる存在」
豹寿「はッ!そんなこと言う割には人間の味方するじゃないッ…!」
氷織?「お前達が悪ささえしなければ終わる話じゃ…ジッ」
氷織?「まあよい…まずは一匹…スッ…」
豹寿「ギュッ!」
仔虎「”仇喰みッッッ!!!”」
豹寿「姐さんッ!」
氷織?「鬱陶しい…お行儀が悪いぞ、羅刹クイッ」
仔虎「ッ?!」
ヤマちゃん「氷織様ッ!!」
氷織?「……丁度いい…”八岐之大蛇”」
ヤマちゃん「月読命ッ…!!」
氷織?「”お前に命ずる、その鬼を殺しなさい”」
ヤマちゃん「ッ!!!!」
氷織?「……出たな…アマテラスの使い」
pk「…お辞めになて下さい、ツクヨミ様」
氷織?「アマテラスからの忠告か?」
pk「いいえ、僕からのお願いです」
pk「貴方の神器は脆い、その上精神も壊れやすい」
pk「後は僕が引き受けますのでニコ」
氷織?「ふん…ならば精々アマテラスに扱き使われろ…フラッ」
氷織「ドサッ!」
ヤマちゃん「氷織様ッ!」
pk「にしても…クルッ」
pk「派手にやってくれたね、羅刹家」
仔虎「ジトッ…ギュッ…」
豹寿「キッ!」
仔虎「他の兄弟達を拘束したな…」
pk「うん、だってすっごく暴れるんだもん」
pk「でもまあいい…この話はじっくり…」
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