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18 - 珈琲と甘い夢。{二宮夢}

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2022年06月20日

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メモに封印されてた話です()最近鳩原ちゃん関係の話しか出してないな…

◤◢◤◢注意◤◢◤◢

・🔞❌

・二鳩気味

・捏造

・夢主目線

・名前固定











珈琲と甘い夢。









「二宮さん、開出です」

コンコン、と丁寧に扉を叩けば、分厚い隊室の扉から二宮隊 隊長 二宮匡貴さんが出てきた。今日は二宮さんに電話で呼ばれて来たのだが、なんで行かなければいけないのか、そう尋ねれば無言で電話を切られる始末だ。なので取り敢えず行く事にした。怒られるのはもう懲り懲りだから。

「どうしました?鳩が居なくなって忙しいでしょうに」「…今はそんなことは良い。早く入れ」

鳩原未来。彼女が密航しB級に下がった二宮隊は忙しいはずだ。しかも隊長がこんなことをしていていいのだろうか、と不安になりつつも部屋へ足を運ぶ。

「ブラックで良いか」「あ…はい、大丈夫です」

コーヒーの甘さを確かめられると、二宮さんは給湯器に水を入れ、耐熱カップにコーヒーの素を入れる。そして数分沈黙が続く中、二宮さんが口を開いた。

「立ちっぱなしもあれだ。座れよ」

ギギギ、と引かれた椅子の後ろを見てみればそこには“鳩原未来”の名があった。無自覚なのか意図的なのか、取り敢えず座る事にした。カチッ、と給湯器が鳴れば二宮さんはお湯を耐熱カップに注いでいく。ティースプーンでカチャカチャとカップを混ぜる音が静かな二宮隊作戦室に鳴り響けば、わたしの目の前にコトン、とカップが 出された。ゆらゆらと動くコーヒーを見ていると、二宮さんが自分の椅子に座り足を組み、口を開いた。

「琴華、一つ聞きたい」「あ、はい、何でしょう?」

珍しいな、と思いながらもちゃんと耳を傾けながら淹れたてのコーヒーをふぅふぅと冷ます。

「おまえは今フリーのA級隊員だよな?」「はい、そうですが…」

ある条件と引き換えに城戸さんに黒トリガーを渡した事でわたしはS級からA級になった。だが、今から話す事にこの話が繋がるのだろうか。

「ならば部隊に誘ってもボーダーのルール上問題は無いよな?」「えぇ、ありませんよ」

遠回しに言ってくるので二宮さんが何を言いたいのか未だに良く分からない。この人の悪い癖だ。

「A級隊員はB級部隊に入る事も許されている…つまり」

“二宮隊に入らないか”驚きの言葉が薄ピンクの 唇から洩れる。どういう事だろうか、鳩が居なくなってすぐこんな事を言ってくるなんて。

「…二宮さん、分かってますか?貴方の大事な部下の鳩が居なくなってまだ一ヶ月も経ちませんよ?それでわたしを誘うって」「部下だと?笑わせるな ボーダーのルールを破った奴を部下などと思っちゃいない。しかも大切だ?勘違いも程々にしろよ」

わたしの言葉を遮ると冷たい目で言い返して来た。でも本当はこんな事思っていないのだろう、大切な部下というのは本当だ。それをわたしは知っている。

「…それは申し訳ない事を言いましたね、すいません。…けれど、わたしは今玉狛支部所属です。しかも、もし鳩が戻ってきたら合わせる顔がありません」

へら、と笑ってみせる。

「…鳩原は戻ってくると思うか」

少し顔を俯かせ、問うてくる。少し不安になっているのだろうか、何を思っているのか私には分からない。だが。

「…戻ってくると思いますよ。犬飼くんや辻ちゃん、ひゃみちゃんに…二宮さん…鳩にはこーんなに仲間が居るじゃ無いですか」

手をばっ、と広げわたしは答える。

「…そう、だろうか、俺は心配なんだ…アイツが密航した事は俺達が関係してて、この場所が嫌なのか、と思うこともある」

やっと正直になってくれた。わたしは俯いてコーヒーをずず、と啜る、そして、言葉を紡ぐ。

「…ふふ、二宮さん、わたし、鳩と仲良いの知ってます?」「あぁ、よくおまえの話をしていた」「…鳩ねぇ、わたしとラウンジでコーヒー飲んでた時に…」

















「…うぇ、やっぱりブラックって苦いな…」

鳩がべっ、と舌を出し嫌な顔をする。顔のそばかすが目に入る。

「鳩、無理して飲まなくていいんだよ?」

鳩の目の前にはミルクと砂糖が入ったコーヒーがある。いつもはそれを飲んでいるのに、わたしのブラックコーヒーを飲みたいと急に言ってきた。それがこの始末だ。

「んーん、琴華と同じの飲みたい」

くす、と口角を上げる鳩は、少しすると話し始めた。

「…ねぇ琴華、ちょっと惚気聞いてくれない?」「えっ、鳩彼氏出来たの?!」

だんっ、と机を叩くと周りの目線を集めさせる。

「え、違うよ…!言い方悪かったなぁ…二宮隊の話」「あぁ…いいよいいよ〜!聞かせて聞かせて」

あはは、と笑う鳩。

「…もちろんあたしを拾ってくれた二宮さんには感謝してるし、仲良くしてくれるひゃみちゃんも辻くんも、犬飼にも感謝してる。もう感謝恩礼って感じ…でも、最近あたしって必要かなぁ…って思ってきてさ、辞表出そうと思ってるの」

驚きの言葉を発し、わたしは瞳孔を開く。でも直ぐに笑顔を浮かべ、こう言う。

「…ダメだよ“未来”。その力は二宮隊には絶対に必要。今の二宮隊の連携崩れちゃうでしょ?そしたら未来、二宮さんや犬飼くん、辻ちゃんにもボコボコにされちゃうよぉ」

はは、と口角を上げて鳩の口に着いたコーヒーを指で拭う。

「…そう、だね…ありがとう琴華」「…でもね鳩、もし二宮隊を置いて先に近界になんて行ったら…」「行かないよ、あたしは絶対にあの四人と行くって決めてるの」

即答、その言葉に安心したわたしは

「そう…鳩のその“眼”は本当だね、安心したよ」「ふふ、琴華には嘘なんてつけないからなぁ…」

少し間を空けて、鳩はもう一度口を開いた。

「ねぇ…もしも私が密航なんてしたら、探しに来てね。みんなで」


















「…って」「ッ……」

ぽろぽろと、二年にあるか無いかの涙を二宮さんは流した。

「二宮さん?!大丈夫ですか!」

わたしは思わずガタッ、と椅子から立ち上がり二宮さんの椅子の隣の椅子に座る。

「…二宮さん?」「…おまえは」

ぼそっ、と、か細い声で言う二宮さん。

「…どこへも、行かないよな」

肩に頭を乗せ、感覚など感じないはずのトリオン体に涙の雫が落ちたような気がした。

「…えぇ、わたしどこへも行きません…辻ちゃんも、犬飼くんも、氷見ちゃんも…貴方の周りの人は居なくなりません。未来には何か必ず、絶対に何か事情があったはずです」

二宮さんの頭にぽん、と手を置く。

「…そう、か、それは良かった」

ふっ、と口角を上げるとわたしの手を取り、頭をあげ、椅子から立ち上がった。

「…情けないところを見せたな、すまない…さっきの話は無かったことにしてくれ」

頭が冷えたみたいだ。わたしも椅子から立ち上がりこう言った。

「…開出、了解」

と言葉を残し、二宮隊 隊室を去った。

END

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