昔、迷子になったことがあった。
確か、俺が5つか、6つの頃。
知らない土地、来たこともないような、
古い祠で、人ではない、“化け物 ”が居る森に、迷い込んだ。…らしい。
でも、そこで、“奇跡的な出会い”をした。
p.「ッ…ここ、どこぉ、ッ…」
俺は、1人になった孤独感と、絶望感で、
1人森の中で泣いていた。
p.「怖ぃよ、ッ…誰かぁ、…ッ!」
そう呼んでも、誰も来なかった。
昔から、『化け物が出る』と言って、
近寄られて来なかった森だ。
助けなんて、来るわけない。
自分で、本能的にわかった。
俺は、ここで死ぬのだと。この、誰にも
見つからないような、こんな森で。
覚悟した。涙も、絶望すぎるあまり、
引っ込んでしまった。
?.「…ぉい、大丈夫か、あんた。」
ふと、声がした。高校生のような、
少し大人びた声。
そこに目をやると、昔の俺は分から
なかったが、相当モテるであろう、
イケメンがいた。
藍色の髪、透き通るような肌、青い瞳。
今思えば、なんだかんだ、凄い出会い
だったのかもしれない。
p.「…だぁれ、?」
?.「…俺か?俺は、… 」
r.「らっだぁだ。らっだぁって呼んでっ!」
p.「らっだぁ、?」
r.「そ~そ~っ!らっだぁ、っ! 」
明るい口調で、笑いながら言う彼は、
昔の俺を、孤独だった俺を、
安心させてくれた。
r.「名前は?あんたの、」
p.「ぺいんとっ!」
r.「ぺいんと?」
p.「ぅん、っ!!✨」
r.「…んは、w…迷子?お父さんとかは?」
ひと笑いしてから、らっだぁが
そう聞いた。
p.「…、わかんなぃ、」
r.「ッぇ、…?、わかんなぃって、
どういぅ、ッ…」
p.「おかあさん、…お空に行っちゃってね、
おとうさん、なんか、どっか
行っちゃった、っ!」
自分では、明るく振舞っている
つもりだった。
けれど、やっぱり、昔のことを思い
出して、ぽろぽろと泣いてしまった。
けれど、らっだぁは、
r.「…辛かったなぁ、…ひとりぼっちで、
寂しかっただろ、」
優しく撫でながら、そっとハグを
してくれた。
久しぶりに触れた人の温もりに、また
泣いてしまった。
それでもらっだぁは、そっと背中を
さすって、優しく抱きしめてくれた。
まるで、お母さんみたいだった。
多分きっと、俺はその時から、らっだぁが好きだったんだと思う。
…言えないけれど。
暫くして、俺が泣き止んだのを確認
してから、らっだぁが言った。
r.「…俺と一緒に来る?…それか、
街に戻ろぅか、…、?」
r.「案内するよ、」
少し不安げに聞いてきた。
個人的に、らっだぁについて行ってもいいと思った。
…優しいし。…うん。
街に戻るのもいいと思った。
…帰る家も、頼れる人もいないけど。
p.「…いく、」
r.「街に帰る、?」
p.「…ん~ん、?…一緒行く、」
r.「…は”…、?…ぇ、」
どうやら、意外だったらしい。
…当たり前か、小さい子供は…家に
帰りたいって言うもんだしな。
r.「…んは、w…だったら行こっか?」
r.「ほら、手。迷子になったら
危ないしなっ!」
明るく言った。
…多分、不安にさせないため…
だったんだろ~な。
p.「…ぅん、っ!」
嬉しかった。こうやって、
優しくしてもらえることが。
…親切にしてもらえることが。
r.「…よし、それじゃ、行こっかっ!」
r.「俺“ら”の家へっ!」
p.「~ッ✨!ぅんっ!」
疑問に思わなかったのか、昔の俺は。
馬鹿なのか。馬鹿なんだな?
…俺“ら”、なんて、他の人がいるって
言ってるようなもんじゃん?
まぁ、その時は、疑問に思わなかったし、それに、この後が、…、まぁ、
俺の未来を、決定づけるものなんか、
思ってなかった。…そのときは。
To Be Continued…
NEXT…♡×300 💬×5
コメント
5件
わお、うまぁ、!? 貴様、、、天才だな、?続き楽しみにしてる~、!
ノベルだ、! ゆらるるちゃん、あなた天才…? 続き楽しみにしてるね、!
初めてノベルで書いたわ。 めっちゃ書きやすくて泣きそう。 これからたまーに…もしかしたらノベル出すかも。 #定期的 #書く #方法