テラーノベル
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kyrb ラット
R表現はまだないです。
この設定でウェンくん受けも書く予定。
俺は姿は人間だが元は狼であり、身体的特徴もそちら寄り。
特に聴覚、嗅覚などが発達している上で人間と同じ生活が可能なので生きていく上でこの身体は利点がかなり多い。
あるひとつのデメリットを除いては。
「はぁっ…くそ…」
身体が熱く何かに触れるだけで
強い刺激が走る。
物足りない、誰かを…
犯したい。
そんな馬鹿な思考を止めるように抑制剤を飲みベッドに身を投げる。
あと少しすれば効いてくるはず。
「だるすぎ…この身体、」
仰向けになってぼやく。
狼のメスには発情期が存在し、
冬から春先に起こる。
俺はオスだからと安心していたがこの姿になった故の代償なのかこの時期になるとどうしても辛い日がある。
医者が言うにはオスにも起こりゆる、ラットというものらしい。
強い抑制剤を使ってヤバい時は抑えているがかなり辛い。
自己処理をしたところで物足りず消化不良で発情に耐えるしかない現状だ。
長年の事だからパニックになるような事はもう無いがいつまで経っても慣れる気がしない。
オトモはこの期間察しているのかどこかにいなくなるのがまた気まずさを醸している。
…♪
スマホがなりゆっくりと動き、見てみると星導が家に俺宛の資料を持ってくるらしい。
まずい…
[資料渡せって言われていま小柳家に向かってるんだけど」
[今度にしてくれ。出れそうに無い]
…♪…♪
は?電話?…マジか。
「…っ、んだよ」
「あ、小柳くん。俺今家目の前。様子も見てこいって上に言われてんだけど無理そう?」
こいつ直前にかけてくんな馬鹿。
…くそ、よりによって星導かよ。
「はぁっ…無理。ポストに入れといて、くれ」
「…ダメでしょ。ねぇ出てきて。声、しんどそうじゃん。病院は?」
「…っ大丈夫だから!」
来ないでくれ。
来て欲しい。
星導と…星導を…俺が…
なんて、そんな事…したくねぇんだよ。
本能と理性がぶつかり、理性が負けそうになっている自分に嫌気がさす。
一歩、また一歩と玄関まで行き、
崩れるようにドアにもたれかかる。
ゴンっと俺がぶつかる音にえっ?と声がした。
「小柳くんそこにいるんでしょ。顔見せて」
開けたい。
会いたい…
「…ダメだ。俺今発情期、だから、」
ドアノブに無意識に伸びる手を押さえつける。
ダメだ…絶対。
「は?発情期?まって、狼ってオスもそういうのあんの?」
「俺が特殊なんだ。数日で治るから近づくな。酷い目に合うぞ」
実際若い頃は身勝手に襲って後悔した事もある。
星導に、そんな事…するわけにはいかない。
「…っ、あっても良いですよ、小柳くんなら」
「は?」
何言って…いや、唯の聞き間違い。
あいつがそんなこと言う筈無い。
「開けて。小柳くん。楽に…なりましょ?」
優しくコン、コン…とノックしそう囁かれる。
無い、筈なのに。
その声色が愛おしくて苦しくて、信じてしまいたくて。
気付けばドアのロックを開けていた。
「ぁ”…」
スッと星導がドアを開けて入ってくる。
ガチャ…と再び鍵が閉まる音と同時に俺は目を星導の手で隠される。
「声、 出さないんで…好きにしてください」
「おま…何言って…」
少しだけ震えた手で俺を抱きしめる。
「髪長いし声出さずにバックですればかわなんないですよ」
ベッドに手を引かれさっき俺が寝ていたベッドの前までいく。
顔を覗くとへらりとわらう。
やめろ…
ヤりたい。
ダメだろこんなの…
合意だろ…
「っ…」
こんなの…耐えられるわけ…
立ったまま唇を奪うと抵抗せずに受け入れる。
唇が柔らかい。
唾液が…甘く感じる。
「…しらねぇぞどうなっても」
「…」
星導は無言でベッドに座る。
「酷くていいですよ、こんな行為。」
俺が押し倒すとそんな言葉を口にした。
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