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羽海汐遠
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ruruha
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重田💋(omoda)
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初夏の匂いはあの日から変わってしまった。貴女と過ごした思い出は、消えることはないと思っていた__。
第1章 蒼井凜々夏の残痕
蝉時雨がより暑さを感じさせる初夏、
私は幼馴染であり、親友である汐那と下校していた。
「暑いねー」「蝉がうるさくてイライラする笑」
などつまらない話をしていた頃、
横断歩道が青になり渡ろうとしたら私より早く渡った汐那が信号無視の車に轢かれてしまった。
私が声をかけた時にはもう遅く、横断歩道は赤く染まり、私は目の前の光景を受け止められなかった。
音が遠のいていく。肩を叩かれてハッとした。…偶然通りかかった琉夏だった。目の前のぼやけた、信じたくない現実が鮮明になって私を襲ってくる。人が集まり、騒がしい音が耳に広がっていく。
誰かが遠くで救急車を呼ぶ声だけがはっきり聞こえた。
救急車が来た。汐那はもう心拍が弱まり、助からない状態だと判断された。
それが悔しくてたまらなかった。
それから少しして汐那が息を引き取ったと聞いた。私は胸の奥がぐちゃぐちゃになって上手く呼吸ができなかった。
『引かれるなら私が引かれればよかったのに…。』
無意識に口から零れた言葉だった。次の瞬間頬に鋭い痛みが走った。
あれ、?
なんで母がここにいるのだろう…
どうやら騒ぎを聞き付け急いで病院に来たらしく息が切れていた。
「どうしてあんたは!汐那ちゃんが亡くなって悲しいのはわかるけど!…お願いだからそんなこと言わないで、、」
母が声を荒らげ私を叱るのは久しぶりだった。
ねぇ、汐那。
どうして私を置いて逝っちゃったの__。
汐那とは気づいたらずっと一緒だった。
私と汐那は家が隣で、幼稚園、小学校、中学校、高校全て同じでいつも一緒に過ごすのが当たり前だった。汐那とは喧嘩もしたし、泣いたりすることもあったけどそれでもやっばり汐那との思い出を考えると楽しい思い出ばかりが私の記憶に残っている。
ねぇ、汐那。汐那は私とずっと一緒で、幼馴染で大親友で、人生楽しかった?
この問い掛けに答えて欲しい人はもう居ない。
私は幼馴染であり大親友である彼女を失った悲しみに耐えられなかった。
汐那が亡くなってから匂った初夏の匂い、止まることを知らない蝉時雨は、私から離れない。
コメント
1件
うわ、第2話もエグかった…汐那が目の前で轢かれる描写が生々しくて一気に引き込まれたわ。特に「引かれるなら私が引かれればよかった」って無意識の言葉、あれめちゃくちゃ刺さった。母がビンタして叱るところも、悲しみの裏にある必死さが伝わってきて胸が痛い。蝉時雨や初夏の匂いが“あの日”から変わってしまったって表現、すごく好きだ。これから凜々夏がどう立ち直っていくのか、ただの喪失話じゃ終わらなそうで続き気になる🔥