『っ?!、そっそれは言えません。』
その言葉を聞いてガッカリした。あいつ等と同じなのか、仲間……Posseという言葉を思い出した。俺達はPosseで仲間だ、だから秘密の共有だってしてきた、俺がクローンということも知っている。
『ねぇ、幻太郎、ボク達Posseじゃないの?』
『もちろんそうですよ、だから言えないんです』
『そっかぁ、残念だな』
言うはずではないことを言ってしまった。仲間だから、大切だから言えないこともある。冷静に考えてやっと分かった。分かっている、……分かってるはずなのに……
『お力になれずすみません、貴方を悲しませるつもりではないのですけど』
『知ってるよ、でも……でも』
気持ちが抑えきれない、十分に分かってるつもりだ……アイツ等にそう言われてきたのに……
『っ?!乱数、なんで泣いて、』
『知らないッ!!分かんない……』
『大丈夫です、私達は貴方の味方ですよ』
幻太郎が優しく微笑む、換気のために開けていた窓から優しく風が撫でてくる、鬱陶しいくらいに、でも心地がいい、そんな思いを矛盾させるかのように今でも涙が零れ落ちる。
『じゃあ幻太郎……ボクの探してる人ってどんな人……?』
『……まぁ教えましょうか』
『とても優しくて貴方を大切にしていましたよ、何より……』
『何より?』
『何より貴方はその相手を愛していましたがその人も同じく貴方を愛していて、両思いでした。』
『両、思い?』
愛していた?俺と同じ思い、嬉しいという感情と好きという感情で心が溢れる
『その子ってボクがクローンってこと知ってるの?』
『ええ、そうですよ』
その言葉を聞いて安心した、幻滅もされない、会いたいという思いが増してしまう。
『そろそろ失礼しますね、ではまた明日来ますね』
『うん!またね』
今日の夢には手がかりになるものはあるだろうか?幻太郎が来てくれるという安心感があるのでよく寝れる気がする。
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『飴村さん!』
黒髪の男性が俺の名前を呼んでくる、でもその男性の肌の色、骨格は男性には見えなかった。
『なんでボクの名前を呼ぶの?君は誰?』
夢だと分かっているが聞いてしまう。その男性らしき人が俺の探している人に関係があると思ったからだ。
『俺は愛×××』
あい?名前?愛という言葉以外は上手く聞き取れなかったがおそらく名前だろう。その男性らしき人は今にでも消えるかのように遠くに歩いていく。
『待って!なんでボクの名前を呼ぶの?』
少し歩いたところで彼、ううん、彼女はこういった
彼女のその言葉で胸が溢れた…幻太郎の言った通りだった。俺を愛してくれている。でも、何故か男性のふりをしている、それだけ引っかかった。聞こうと思ったけど彼女はもういなくなっていた。
『また、会えるかな』
会えたらまた聞いてみたい、彼女はどうして男性のふりなんかをしているのだろう?
コメント
9件
どこでコミュニティガイドラインを違反した???何故か消されたんだけど??
いやぁぁ!!!泣きそう(´;ω;`)