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「凌ちゃん中学どこだったの?」
「中学?▼▼中」
「そうなんだ、多いよね▼▼中の人」
「沙羅ちゃんは?」
「⚫︎⚫︎中っていうここからちょっと離れたとこ」
「あ、あれじゃない?書道部めっちゃ強くなかった?」
中学時代は書道部で、パフォーマンスの大会で毎回その中学が金賞や銀賞を取っていたのを覚えている。
「あそうそう!もしかして凌ちゃん書道部だったの?」
「そうなんだよー部長もやってたんよ」
「へえ意外、、運動部だと思ってた」
よく言われる。特にバレー部っぽいとよく言われるが、小学生からの習い事含めずっと書道しかやっていない。
高校でも書道部に入るつもりだったが、中3になってすぐ父が事故で亡くなり、母には高校でも書道を続けてほしいと言われたが、やはり費用の関係で部活には入らないことにした。特に書道部は多くの費用がかかる。
「凌ちゃん書道部の衣装めっちゃ似合いそうだね」
「まじ?でも中学のときのめっちゃかっこよくて好きだったんだよなー、大会のときは下が紫の袴でさ」
「え〜じゃあ今度見せてね袴姿」
沙羅ちゃんはいつものかわいらしい笑顔で言った。
「萩原くんも同じ中学?」
「いや、萩原がどこ中か知らないけど同じではないな」
そういえば、萩原が中学どこだったのか聞いたことなかったな。
「え違うの?てっきり幼馴染とかかと思ってた」
「ううん全然よ、今年初めて同じクラスなった」
「そうなんだ、、仲良いよね二人」
「仲良くさせてもらってます」
「もしかして付き合ってる?」
「えっ?」
驚いて声が少し裏返った。
「いや付き合ってないよ全然」
「そうなの?でも萩原くんのこと好きだったりするんじゃない?」
「、、別に、、そういうのもないかな」
まだ由依にしか言っていないことを、ここで言えるはずもない。
「じゃあただの友達?」
「そそ、友達よ」
「なんだー違うんだ」
沙羅ちゃんはマフラーを手でおさえながら笑っていた。
「じゃあまた、次明後日だよね」
「うん、じゃ、ばいばい」
私は手を振ってホームに上がった。
なんだろ、この違和感は。