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「久しぶりにプリクラ撮ったねー」
「ね、由依めっちゃかわいいじゃん」
「いやー凌には負けるな」
由依に、今日はバイトがオフだからとお出かけに誘われた。
撮ったプリクラはスマホの裏に挟んだ。
「あ、最近萩原とどうなの?補習一緒に行ってんでしょ」
「あーうん、でも進展は特にない、かな」
「そっかー、初デート行ったばっかだしね」
「あでもね、最近よく喋ってくれるようになったんよ」
前までは返事や相槌くらいしかなかったが、最近は自分から話してくれることが増えてきた。
「まじ!いいじゃんよかったじゃん、またデート誘ってみなよ」
「うん、でもさ」
「でも?」
「ちょっと、、気になることがあるんだけどさ」
「おお、どした?」
気になること、と言ったら、あれしかない。
「篠田沙羅ちゃんって知ってる?3組の」
「あー名前と顔は知ってるけど」
「その子も補習来てて仲良くなったんだけどさ、なんか、ちょっとすごい子っていうか」
「すごい子ってのは?」
「萩原がその子にお出かけ誘われたらしくてさ」
「萩原が?」
「うん、LINEもすぐに交換してて」
「、、えーっと、知り合いとかじゃなくて?萩原とその篠田さんって子」
「いや、私と同じで初対面」
由依は食べる手を止めた。
「その誘ったってのとLINE交換はいつ?」
「どっちも補習初日、初めて喋った日」
「ただ人懐っこい子ってだけ、、だと思う?」
「、、思、、いたいよね」
「願望じゃなくてさあ〜、、」
やはり、すぐにLINEを交換していた時点で勘付くのが普通だったのかもしれない。
「他になんか、んって思ったこととかは?」
「昨日、萩原と付き合ってるのかとか好きじゃないのかとか聞かれた」
「、、、グレーだね、黒寄りの」
「、はあっ、、、、泣きたい」
最近やっと仲良くなれてきたと思っていたところでこんな展開になるなんて、上手くいくことばかりではない。
「無理だよーあんなかわいい子、、なんかめっちゃ女の子って感じだし」
「いやでもさ、ほら、まだ篠田さんが萩原のこと好きって確定したわけじゃないしさ、とりあえず様子見てみよ、ね」
「、、うん」
新しい壁が立ちはだかろうとしている。