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「………………」
「んぅ、はるか、?朝?」
「ひゅっ、…………あ、うん!朝だよ!ご飯にしよっか!」
「………?うん」
ー明日、母さん家来てね。待ってます♡ー
「……………チッ、」
「………………………」
はるか、なんか、様子がおかしい?
焦ってるようにも見えるし、不安?
そう思い、俺ははるかの手に触れる。
「っ!」
バッ!
手を振り離された。
「っ、あ、ごめ、ごめんね?…………今日、ちょっと調子悪くて……笑」
「はるか。俺、隠し事、嫌」
「………っ、」
「はるか、怖い。不安。焦る。沢山」
「…………いいんだよ。大丈夫。だから、もう、手には触れないでね」
「……………うん」
「………ごめん。ちょっと用事が出来て、またお留守番、してくれる?今度こそ、約束守ってくれる?」
「うん。守る。でも、長い、無理。長い、迎え、行く。約束、して」
「………………うん。分かったよ。…………………行ってくるね」
「ぁ、待っ………」
バタンッ
はるかは出ていった。
「行ってくる」と行ったその顔は、恐怖に怯えていた。
俺には、”助ける”この選択肢しかなかった。
「はるか。大丈夫。俺、守る」
約束守るのは、まだ難しいけど、それでも、はるかを助けたい。
後で怒られたっていい。
何回だって怒っていい。
だから、今、はるかの事、助けさせてね。
ーーーーーーーーーーーー
くそ、頭の中に母さんが出てくる。
苦しい。しんどい。
もう、ルールなんて、守りたくない。
でも、私の親は捨てる気は無いようだ。
言う事を聞かなければ殴って言う事を聞かせようとする。
「っ、ふぅー、」
ガチャッ
「………帰ってきたよ」
「あら、おかえりなさい!」
「………………父さんは?」
「……んふ、ちょっと2人っきりになりたくてね。昨日から遠くの街に行ってるから、私とあなただけ♡」
「っ、」
気持ち悪い。
体の中がぐるぐると言うかのように吐き気が回る。
「さーぁ!私を敬ってくれるのよね?」
「……………ふぅー、母さん。私は……」
「その態度、気に食わないのよね」
「……………」
「その”私”って言うのも前から思っていたけど、気持ちが悪いわ。男なのに………たくっ、」
女だ男だうるさい。
それはお前の「理想」だろうが。
「ほらほーら!早く!”満足”させてよね?」
「…………」
私は、オルカと幸せになるためなら、なんだって…
「はるか」
「っ、!は、?な、んで、オルカ……」
「あら?あんた結婚してる人いたのね〜!母さん安心したわ!!この子、あんたの子でしょ?あ!そうだ!じゃあ息子ちゃん!私に”プレゼント”くれるかしら?」
「…………プレゼント、何」
「オルカ!!来るな!!!いいか?家に帰るんだ。…………っ、お願いだから、」
「ちっ、なによ、私の道具にしたって…………」
「うるせぇ!!お前なんかに………!!!!」
ボコッ!!
「いっ……!げほっ、あんたっ、母親に向かって何………ぐはっ、!!」
ボガボコッ!!
「黙れ黙れ黙れ!!!」
・・・
「はるか!」
「はっ、…………はっ、はっ、オルカ……?」
「はるか。…………行こ」
「………はっ、はっ、っ、うん」
「あ、あぁんたら、覚えときなさいよ、!母親に刃向かったら容赦しないからあぁ!!げほっ、!」
ギィー……バタンッ
「…………はるか、隠し事、これ?」
「………………………」
「はるか、答えて?」
「っ、ぐすっ、ぅ、」
「……………はるか、手、貸して?」
「………」
私は、オルカの手に触れた。
その瞬間、気持ちが軽くなった気がした。
冷たかった心が、温まった気がした。
「っえ、?なに、これ」
「俺、手と手、触れる、気持ち、分かる。もやもや気持ち、消す」
「………ぅ、うぁ、ぐすっ、ごめっ、オルカ……ぐすっ、こんな、こんな所、見たくっ、なかったよね、ぐすっ、あぁ、ほんとうにごめん、ぐすっ」
オルカは遺伝子がは分からないが、魔法のような物を持っている。
それは前から知っていた。
オルカは人の手を握ると、相手の気持ちが分かるのだ。
それで散々嘘を見破られてきた。
でも気持ちを消せる事は知らなかった。
こんなに暖かくて、優しい心に触れた感覚は今までには無かった。
「はるか。はるか、大丈夫。俺、辛い、分かる」
「ぐすっ、本当にごめんね、見せるつもりはなかったんだよ」
「………見せる、良い」
「っえ、?」
「見せない、嫌。隠し事、嫌!見る、分かる。それ、良い」
本当にオルカは私を思ってくれている。
その温かさが、心地よい。
「……………分かった。もう、嘘は辞める。だからね、オルカも、約束守ってくれる?」
「……………そっち、守る、俺、守る。これ、良い」
「んふ、そっか、……………帰ろ。オルカ」
「うん」
私は、オルカに守られてるんだと実感した。
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3話「守られる側は何時しか守る側になる」