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みんなは好きなものがあるか?おれはあるぞ!
それは____
『どうして、そんなに無邪気に信じられるンだ?』
『…………』
『もしかして、てめェらは失敗したことがねェのか?挫折したことは?大好きで大好きで、一生懸命__愛したのに報われなかったことは?』
『世界で一番愛するものに、拒絶されたことは?逆に世界で一番愛するものを、踏みにじっちまったことは?』
『_あるとも』
『だからこそ。俺はおまえたちの、おまえの気持ちがわかる。』
ヒーローなんていない。それは昔から分かっていたことだった。
でも、俺はちゃんと分かっていなかった。だからこうなったんだ。
「見てるだろう、明星これが俺だ!だれも助けられない!ヒーローなんかじゃない!」
「…」
そのあと、呼吸がするのも辛くて、散々鬱だ鬱だ言っていたがきっとこれが本当の絶望だったのかもしれない。
ずぅっとヒーローを夢見て、夢ノ咲に入って、流星隊に入って、こんなに…こんなに頑張ってたのに、どうして報われないんだ?どうしてヒーローは助けに来てはくれない?
…俺が、なにをしたって言うんだ?
『〜〜♪〜〜〜♪〜♪』
…?この曲…ヒーローの…?
………いや、ちがう。これは流星隊歌だ、何度も聴いた、曲…。
なんでだ…?どの曲にも設定してないのに…?
あ、れ…なんか…瞼が重た、く…
「はっ!?」
「うふふ、おきましたか〜?」
「ちあき」
「え、し、深海くん…?だよな?」
「はい♪ぼくはしんかいかなたですよ〜♪」
「え?え?わ、わけが分からない…ここはどこだ?」
「ちあき♪こっちに来てください…♪」
深海くんが俺の手を引く、さっきまでの絶望が夢みたいにガラッと雰囲気と言うか…世界が違うように景色わっていた。
「そ、その…深海くん…?ここは、」
「おお〜い!深海殿〜!」
前髪で片目を隠した小柄な少年が話しかけてきた
「おや〜?しのぶ〜」
「『じゅんび』できましたかぁ〜?」
「ふふん♪ばっちしでござる!!」
「おやっ…そ、そこにおられるのは隊長殿であるか…?」
「はい♪いってたちあきですよ♪」
「え、っと…」
「深海先輩〜!!」
短い黒髪に燃えるような赤色のメッシュが入った男の子が亜麻色の髪のすごく美形で大柄な男の子の手を引いて走ってくる
「うぅ…鬱だ…」
「ほら!早く立つッスよ!」
「えっと、そこにいるメガネの人が隊長…なんスよね?」
「はい♪ちあきです」
「し、深海くん…!わけが分からない…!ここはどこだ?この子たちは…?」
「…ふふ、『やつぎばや』ですね?」
「ここは『らいぶ』すてーじです♪」
「このこたちは、ちあきが『あつめた』こどもたちですよ♪」
「…え、俺が…集めた…?」
「ていうかその衣装…」
深海くんが纏っているのは流星隊の衣装だ。…なんで深海くんが着ている…?彼はソロだろう?
「ふふ、それは〜…ぼくが『りゅうせいたい』だからですよ〜♪」
「…は?」
そのとき、黒色の男の子が俺になにかを掛けてくる。
「…?え、これ…」
「ははっ、やっぱり似合うッスね!『赤色』」
「あ、か…?」
赤色、赤…レッド、流星レッド…
「うん。隊長は赤、レッドッス!」
「…なんで…だ?」
「え?」
「…おれは、ひーろーじゃないのに…」
「赤色を纏っていい人間じゃない。」
「…隊長、」
目尻が熱くなる。ぼろぼろ涙が溢れてくる。
「はぁ…あんた、バカでしょ。」
「ちょ!翠くん!?」
翠と呼ばれた緑色の少年が畳み掛ける。
「あんたがどういう経験をしたとか知らないし…きょ、興味もない…けど…それだけでレッドになっちゃいけないの?」
「…あんたはなにか、罪を犯したの?」
「…」
「そ、そうでござる!隊長殿はなにか悪いことをしたんでござるか?」
「誰かの…悪になっちゃったでござるか?」
黄色の少年が補足するように優しく語りかける
「それ、は…」
「ちあき、」
最後に深海くん…いや、青色の少年が俺の名前を呼ぶ
「…ぼくはね、ヒーローになりたい。
こういう『きもち』まったくなかったんですけどね、あなたがおしえてくれたんですよ、ちあき。ヒーローのこと、せいぎのこと…あくのこと、」
「なんどもきずついて、くじけて、またたちあがって、そうやってつよくなる。」
「…しんかいくん、」
おれが…助けた…?深海くん…を?
そんなことを考えていたら、深海くんがおれを抱きしめた
「…ちあき、…ううん。『りゅうせいれっど』、ぼくたちの『たいちょう』、がんばってくださいね、いつまでも、…いつまでも…まってますから。」
その瞬間、光が弾けて眩しくなる。
「おわっ!?」
もとの場所に戻ってきた。
…やっぱり夢ではなかった。
「…いいや…そんなことを考えている場合ではない。」
助けに行こう。できるか分からないけれど、おれの夢のために。
そうして、俺は立ち上がった。その姿は、まるで俺が憧れていたヒーローのようだった。