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一虎くん 、帰りが遅いな 、

置いてかないよね、?置いていかないよね、?

怖い、怖い  、ひんやりと冷たい玄関の床で、座っていた。彼の帰りを待って、彼の姿が見えるまで、その場にいた。


急に外が騒がしくなった。火災報知器の音が鳴り響いた。耳を塞いだ。震える手で。ひんやりと冷たい手で。

呼吸が荒くなっていった。酸素が足りない訳では無いのに。いつものように、苦しくなる。

呼吸困難で、頭が痛くなってきた。怖い、一虎くん早く帰ってきて 、怖い、怖い、怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い

嘘つき、すぐ帰るって言ったじゃん、なんで、

「ぁぁぁぁ、、うっ、はっ、ヒュッ、はっ、んっ、ぐ、ヒュッ、かず、とらく、やだ、置いてかないで、ぅっ、ヒュッ、」

どんどんッ

とドアを強く叩く音が聞こえた。その音で更に苦しくなった、声を荒げたくなった、心拍数が上がった。

心臓の音が、真横にあるんじゃないかと言うくらい大きく聞こえてくる。

「ちょっとアンタ早く出てきなさいよ!!死ぬわよ!?」

この声は、近所のおばさんだ。なんで。

「もうアンタ以外は避難してんのよ!!彼はどうしたの!?アンタ1人だけなの!?何してんのよあの人!!鍵空いてる!?」

「ぁ、あ、い、はっ、ヒュッ、開いてます、!!!」

彼女はハンカチで口を塞いで出てきた。

「ここのマンションは火事でもうダメなの!!

逃げるわよ、!!」

「で、ヒュッ、も、、かずと、らく、」

「自分の命を優先にしなさい!!彼はもう逃げてるんじゃないの!?早く行くわよ!!」

「待っ、あしっ、が、ヒュッ、うごか、」

「…… 仕方ないわね、、私がおぶってってあげるわ。」

「で、も、」

「アンタ何キロ?」

「43、、です、」

「アンタ食べるものないの??」

火クズがほろほろと落ちてきて、煙も充満してきた。

肺が燃えるように痛くなってきて、壁も燃え移ってきた。

「とにかくおぶっていくから乗りな!!おばちゃん舐めるんじゃないわよ!!」

そういい彼女は俺にハンカチを口に当てるようにいって、俺をオブって、自分の荷物を置いて、

外へ避難した。暫くマンションから距離を置いたところに俺を降ろして、すぐ近くの自販機で買ってきたであろう、水を俺に飲むように言った。

「ぁ、りがと、ヒュッ、ございます、、」

「いいのよ。怪我はない?」

「はい、 、あの、高橋さん、荷物が、」

「アンタと比べたらあんなのいらないわ。

命以上のことなんてないんだから。」

彼女は、いつも厳しくて、怖い人だと思ってた。

でも、本当はこんなにも優しかったんだ、

「 ありがとうございます 、、いつも、、

ごめんなさ、」

「泣かないの。あたしこそ、あんたの事情も知らずに、ごめんなさいね、」

彼女は俺を抱きしめて、泣き止むように背中を撫でた。

彼女からは、香水の匂いなのか、ローズのような匂いと、煙の匂いがした。

「アンタ、名前はなんて言うの?」

「松野、千冬です、、」





「いい名前じゃない、私は 高橋裕子(タカラシユウコ)

ただの近所のおばさんよ。」





目が覚めると病室で寝ていた。

「……生きてた、」

良かった。生きてて。そんなことよりも千冬を

「起きました、?」

隣にいたのは、椅子に座って、悲しそうな笑みで俺を見つめていた。

「武道、!ち、千冬は!?」

「………本当に、残念です、俺も彼が無事か、連絡したんですけれど、もう5回ほど電話してるのに、

既読も、電話もつかないんです。」

「そんな、死んじまってないよな??」

「まだ分かりません、、今、三ツ谷くんやドラケンくん達がマンションの近く探してるらしいんですけど、、火が強くて彼の身元がまだ見れない見たいです、

避難所はもう見たそうなんですけど、いなかったと、、」

「千冬があんな状態で、まともに逃げれるわけない、、行かなきゃ、、俺が、行かなきゃ、」

「やめてください一虎くん!!悪化したらどうするんですか!!千冬が、もし、火の中に残っていても、

救急隊の人達が助けてくれると、信じましょうよ、?

それに、1人でも逃げれてるかもしれないじゃないですか、」

「んなわけねぇだろ!?千冬は、、サイレンの音が聞こえたら、パニックになって、、きっと動けない、

動けず、泣いてる、、助けに行かなきゃ、今頃苦しんでる、、」

「三ツ谷くんたちが探してくれてるから!!まだ、分からないでしょ、いるとかなんて、

彼はもう大人なんですよ!?もう子供じゃ」

「お前だってわかってるだろ!?!?あいつは大人じゃない!!!年齢は立派な大人かもしれない!!

でも、精神状態は、まだ、子供のまんまだ!!!

お前だって、変わんねぇだろ!!!」

焦って彼に当たってしまった。ごめんと謝ると、彼は「仕方ないですよ、

俺も焦る気持ちはわかりますから、

みんなだってそれをわかってますよ、

今は自分のことを考えてください、、

大丈夫ですよ、絶対生きてますから、」

なんでそんなことが言えるのか分からなかった。


でも彼の目を見ると、信じざるおえなくなった。



そんな目で、見るなよ、





『 お薬飲んで寝よう 。 』

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コメント

5

ユーザー

一虎!!生きてて良かった!!てか高橋さん優しい!!ちふゆんも助かって良かった!

ユーザー

1コメ!一虎!武道!安心して!おばさんが千冬を助けてくれたから!!

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