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誰も幸せにならないエンド大好きです☺
どうせなら0時ぴったりに投稿しようと思ってたんですけどアニメみてたら忘れてました。ごめんなさい!!
銃声が鳴り響いた
(…想像以上に殺りやすかったな。)
(まぁ、銃とナイフだとこんなものか。)
そう思いながら、情報を探るために彼の荷物に手を伸ばす
「…!!」
ああ、俺は、
もう少しだけ考えていれば、俺の世界は変わっていたのに。
Remind 番外編
六年前
俺は昔、家の事などであまり外には出なかった
父の教えで楽器しかする事もなく、そんな日常にも飽きていたのだろう。
一度家出を図ったことがあったのだ。
だからといって家の外に出てもすることはなく、適当に外を歩く
外は、幼い俺が夢見ていた綺麗な世界とは全く違った。
そこら中で銃声が鳴り響いて、文字通り血で血を洗うような世界だった。
外に出た事も後悔しながら歩いていると、後ろから何者かに声をかけられた
「ねぇ、君。何をしているんだ?ここは子供が来るような所ではない。」
「あ…っ。!そ、その…」
突然のことにしどろもどろになる
ああ、こんな思いをするくらいなら最初から外なんて知らなくてよかった。
「…なぁ、」
何処かから声が聞こえた
声からすると、同い年くらいの声だろうか、
その声に振り返ると、そこには予想通りというのか。同じくらいの背丈の男がいた。
「あっ…!東雲さんの息子さん!こんな所に…てか、この子供…」
「あ…その…」
俺が何かを言おうとしたとき、彼は先に口を開いた
「あー、そいつ、オレの友達。」
「え…っ。」
「オレが面白いもんあるから来ないかって言ってたんだよ。だからそいつ責めないでくれる?」
彼は淡々と話した
「そ、そうなん…ですか、?!…わかりました。でも、ここは危ないし子供が来るような場所ではないので…」
「うん、分かってる。こいつにはオレが言っとくから」
「はい…!!」
彼とその人がそう話すと、その人は一礼してからその場を離れた
「あの…。」
「あー、ごめん、適当な嘘付いた。ここ危ねーしどっか行こうぜ。」
「あ…、」
彼はそう言い、俺の手を引いて静かな所に連れて行ってくれた
「よし…、ここらへん、か」
「あ…っ、あの…」
「ん?」
「さっきは…ありがとうございました…。」
「あー、いいよ別に。家族がちょっと偉い所に就いてるから顔が知れてるってだけでオレが偉いわけじゃないし、」
彼はそう説明してくれた
「……」
「てか、敬語やめろよ、何歳?」
「え…、…10…で……だけど、」
「へぇ、同い年じゃん、ここらへん少ないからなんか嬉しい、」
彼は笑った
「…、!」
「…ん?どうした?」
「…怪我…」
「ああ、これ、別に大したことねーよ、」
「…でも、」
持っていた荷物を取り出し、中から絆創膏を取り出す
「…菌が入ったら、いけない、」
「…あ、ああ…。」
「よし、これで…、」
「…あ…、ありがと、」
「いや、ただ俺が見過ごせなかったというだけだ、」
「…」
荷物をしまっていると、彼がこっちを見ていることに気がついた
「あ…、迷惑、だったか?」
「あーいや、そういうわけじゃねぇけど…」
「…敬語、ちゃんと外れたなって、」
そう言い、彼が微笑んだ
「…、!」
「…あっ、てか、オレすることあるんだ。帰るけど…お前はちゃんと帰れる?」
「ああ…、一応…」
「…んじゃ、」
彼がそう言いながら去ろうとする
「あ…っ!」
「えっ、?」
つい、引き止めてしまった
「…え、どうし…」
「…こ、これ!!」
彼に物を渡す
「え…、って、絆創膏…、?」
「…その、さっき怪我が多いって言っていたから…、」
「…!……ふは、」
彼が笑った
「…!!な、なぜ笑う、!!」
「…いや、なんかお前、へんなやつだな、」
「そ、そうか、?」
そんな会話をしていると、彼がハッとした顔をして言った
「…てか、お前、名前聞いてなかったな、なんていうの?」
「あ…っ!」
そういえば、そうだった。
(…でも…、)
昔から、知らない奴には名前を教えるなと言われていた。
「……」
「…?どうした?」
「……そ、その…、」
「…青柳、冬弥!!」
考えていることが急に飛んでいき、気付けば名前を教えていた
「…とう、や…、」
「…へぇ、そんな名前なんだ、なんかお前っぽい、」
そう言うと、彼が立ち上がった
「オレ、東雲彰人。また会ったら仲良くしようぜ、」
そう言って彼は手を振ってその場を去った
「…しの…のめ、彰人…」
「…ふふ、覚えておこう、」
彼の荷物を漁る
荷物といっても少数なもので、最低限の荷物だけかと思い漁るのをやめようとすると、とあるものに目がついた
「…これ…、」
衝動的に手に取ってしまった
そこには、大切に仕舞われた紛れもないあの時の絆創膏と、彼の仲間が書いたであろう文字で「東雲彰人」という名前が記されていた書類があった。