テラーノベル
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豪炎寺先輩の得点で、帝国は満足したのか足早に去って行った。一瞬、兄と目が合った気がしたけど私の知っている兄じゃなくて泣きそうになった。
私はひたすら、DFとしてゴールを割らせないように20点から点を取らせないように必死だった。
豪炎寺先輩が<ファイアトルネード>を決めた時、私は力が抜けて、座り込んでしまった。
呼吸がままならなくて、整えるのに時間がかかってしまった。さり気なく、兄の方を見ると、兄は静かに私を冷たい目で見ていた。不思議とどうでもいいと思えた。
風丸先輩が手を差し伸べてくれて、私は自分より大きな手を掴んで引き寄せられるように立ち上がった。風丸先輩は、頬や腕、足に土埃が付いていて痛いはずなのに私に優しく笑いかけてくれた。
風丸先輩の肩を支えながら、私はチームのみんなが喜んでいる所へと風丸先輩と向かった。
円堂先輩は、太陽みたいに笑って私をサッカー部に歓迎してくれた。ちょっとだけ、兄に似ているように感じた。兄もそんなふうに笑ってくれるから。
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