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次の日も、朱里は休憩中に向かった。
「たかみつ君!お疲れ様〜」
朱里はスポーツドリンクを差し出した。
「あ、お姉さん。お疲れ様。ありがとう」
「お姉さんじゃありません!朱里って呼んで」
スポドリを受け取ろうとした高光の手を、ひょいと躱し、いたずらっぽい表情で笑う。
「ふふっありがとう朱里ちゃん」
朱里は満足気に高光へ手渡した。
「受け取ってから言うのもあれだけど、選手じゃないからそんな気を使って貰わなくて大丈夫だよ?」
高光は申し訳なさそうに言った。
「あれ?選手じゃないんだ。」
「うん。実はマネージャー。ごめん言ってなかった。」
「ううん。普通に練習に参加してるように見えてたから。」
「人が足りないんだうちの部。中学までは選手でやってたから練習相手になってる感じかな」
「えー、でもマネージャー選んだんだ?」
「できるなら、選手やりたかったけどね」
高光は何となく悲しそうに笑った。
芝生の上で膝を抱えたまま、遠くのコートをぼんやりと見つめていた。
それ以上、なにか聞くことはできなかった。
聞いてはいけないような気がした。
「マネージャーでも、選手でも、私がたかみつ君にあげたいなって思って持ってきてるから。」
「受け取ってくれてありがとう」
朱里が笑いかけると高光が大きくため息をつく。
「はあぁぁー朱里ちゃんいい子すぎて高光心配!」
「あはは何言ってんの」
「朱里ちゃん可愛くって、優しいから、あんまり知らない人に声かけてっちゃダメだよ〜
ホントに連れさらわれちゃいそう」
「………自分から声かけたのは、たかみつ君が初めてだよ」
朱里は頬を染めて目を逸らす。
「………」
「じゃあ、もう他の人に声かけちゃダメ」
高光は膝を抱えたまま、少し拗ねたように朱里を見上げた。
「……じゃあ、練習戻るね!ドリンクありがと」
高光は誤魔化すように練習に戻っていく。
朱里は顔の熱がおさまる気がしなかった。
コメント
1件
第2話、めちゃくちゃ良かった〜!!🥺💕 朱里ちゃんがスポドリをひょいって躱して「朱里って呼んで」って笑うシーン、もう完全にヒロインの風格じゃない?😭💖 そして高光くんの「他の人に声かけちゃダメ」って拗ね台詞、完全に恋する男子の顔してるやつだからッ…!!! 二人の距離がグッと縮まった感じがして、胸がきゅんきゅんしっぱなしだったよ✨ まだ2話なのにこの密度、続きが待ちきれないよ〜!! 矢野さん、素敵な作品をありがとうございます🌸