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「あの、ポンドくんってここに来ていませんか?」「…いえ、そのような少年は来ておりません。」「そうですか…」これは黒だな。「お前も気づいただろ」

「うん、あの人歯に海苔ついてたね」「違う、そうじゃない、あいつが嘘をついてるってことだ。」「そうかなあ、」たまに鈍いのが心配になる。

ガコッ   これは…「はしご…?」 なんてことだ。こんなにすぐルートが見つかるなんて。あいつが壁に手を置いた瞬間ハシゴが現れた。きっとここは地下だろう。もしかしたらここにポンドという少年がいるかもしれない。

ねえねえ、とノンが指を指していた。

あれは…まだ先程の少女ぐらいの歳の少年がいた。近づいてみると彼は、あのころの僕とおなじ憎悪にまみれた死んだ目をしている。「君、名前は?」

「…ポンド」こんなにすぐ見つかるなんて、「どうしてこんなところにいるんだ?」ポンドは一から十まで全て話した。「そうか、お前はどうしたい。」

「殺したい、あのクソみたいなデブを。」「王様のことか。」生きたい、じゃなくていい、死にたくない、じゃなくてもいい。ただ彼の強い意志が、彼は大丈夫なのだと、そう本能に教えてくれた気がした。「わかった」鎖を解いて、魔法で作った服を着せてやった。「すごい」素直でいい子だ。「どっかの誰かさんに似てるねえ」「うっせ。それじゃあポンド、王様をぶん殴りにいこうか」

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