今回は順海です!
あと、順くんが結構酷いこと言ってるので嫌な人注意!
結構好きな二人、真千音と花恋を出しています!
あとは東央が男子校です。公式がそうかもしれませんが、許してくだせぇ。
男と女。それ以外にも、この世には性別がある。
アルファ、ベータ、オメガ。
アルファは、いわゆるエリートタイプ。
社会的地位も高い。
そのフェロモンは、オメガを惑わす。
ベータは、普通の、一般人。
アルファより劣るが、オメガより優る。
また、数が非常に多い。社会的地位は普通。
オメガは、いわば弱者。守られる側。
そのフェロモンは、アルファを惑わす。
社会的地位は低いと言われる。
これら三つはバース性と総称される。
だが、最近、これらに、変化が見られた。
バース性差別をすることは、
『ダサいこと』として定着したのだ。
だが、
桜花ゼミナール、吉祥寺校現在トップの
島津順には、その考え方がないらしい、
というのはおなじく吉祥寺校講師の間では有名な話だった。
理由というのが……
Aクラス生徒、オメガでもある上杉海斗を、
よく「オメガディスり」しているのだ。
本来、バース性の公表はまずしない。
だが、島津順本人はアルファで、
しかも鼻が利く。
対して、上杉海斗はというと、
フェロモンの匂いが濃い。
そのため、島津順が上杉海斗の
バース性を知るのは、必然だったのかも知れない。
ほら、今日も…
「おい」
「………………………………」
「聞いてる?」
「………なんだよ。」
ようやくこっちを向いた、
というような顔をする島津。
「お前さぁ〜〜、」
「志望校、変えたら?」
「………………………………………は?」
なんでだよ、と反射的に答える海斗。
当たり前だ。
確かに海斗の第一志望校、東央は、
男子校で偏差値56。それに対し
順の第一志望校、開成は、
同じ男子校とはいえ、偏差値では
次元が違う。72。東京御三家の中でも
一番いいと言われるほどだ。
偏差値68の順から見ると低レベル過ぎるかもしれないが、海斗の今の偏差値からすると「ほどよい」ぐらいに高い偏差値なのだ。それに海斗自身、東央を気に入っている。
「だって、あそこさぁ、男子校じゃん?」
「………………………?」
どういう意味だろう、と思案する間もなく、意味を告げられる
「お前、女顔でちっこいし、女と思われて襲われそーwww」
『襲われそー』の意味はあまり分からなかったが、取り敢えずばかにされているらしい、と海斗は思った。
「なっ…………………………」
「今のうちからでも、共学か……女子校にでもかえたらどうだよ?」
今度は流石に意味は分かる。だが、わざわざ、それを言う必要というのは無いのではなかろうか。
「ちょ、島津!」
「それは言いすぎだから!」と、海斗と同じAクラスの生徒、大友真千音が反論する。
「それに、最近ずっとブツブツブツブツうっさいの!自分の席戻って、自習しなよ!今、自習の時間なんだから!」
……………正論すぎる。
そう思ったのか、順も退散していった。
「もーー…上杉くん、大丈夫?嫌だったら言ったほうが良いよ?」
「え、あ……うん、そう………だね。」
「ったく、なんであんなネチネチと海斗のこと、好きなんじゃないの?…ウソ。」
その時真千音が海斗の方を見たとき、
海斗の顔は、
耳まで真っ赤になってしまっていた。
時を同じくして、自習室の隅では。
「ねえ、あんた。」
そう順に言葉を掛けるのは、順と同じΩクラス生徒、前田花恋だ。
「好きだからって、
ちょっかいかけるのやめなよ」
「嫌われると思うけど?」
こちらも正論だ。
「大丈夫。」
ほら、と指を指した先には、
やっぱり、まだ顔を赤くしたまま、固まってしまっている海斗がいた。
真千音と花恋は思う。
((まあ、どちらにせよ。))
((女の子泣かせたようなもんだよね))
あとがき。
個人的には、真千音、花恋は本当にあぁいうこと言いそうだな、と。
あと花恋が一発で出たのは嬉しかった。
次話は灰陸(灰谷先生×上杉陸斗)で冬のなか、バレないように手を繋いでいます。
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