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すき()
おらぼん
※付き合ってない
「ゲームしましょうぼんさん!!」
唐突に家に来て玄関で仁王立ちになったおらふくんに唐突にそう告げられる。
「げ、ゲーム?別にいいけど、そろそろ夜遅くなるからあんまりおっきい声出しちゃダメよ?」
そういいつつ、家のなかに誘う。
「で、どしたの急に。」
「いや、特に理由はないんですけど。なんとなく誰かとゲームしたいなぁ、と思って。」
「それで俺?」
「はい。」
「それでわざわざ東京まできたの?」
「はい。ぼんさんがよかったんで。」
「そ、そう。なんか嬉しいね。あ、荷物そこら辺置いてて大丈夫よ」
「あ、ありがとうございます。あ、あと、おじゃまします!」
「はぁい。散らかってて悪いね。」
「いえいえ、ぼんさんって感じがするんで。」
「なによ俺って感じってw」
「いやだって、これでぼんさんち綺麗に片付いてたら僕の中のぼんさんのイメージが壊れちゃいますよぉ。」
「…え、なにおらふくんの中の俺って部屋汚いイメージってこと?」
「あ、Switch持ってきたんで準備しときますね~」
「ねぇ、ちょっと?おらふくんいまさりげなく失礼だったよ?!」
「とりあえず、マリカーしますか。」
「マリカーね。はいはい。」
「…ぼんさん、罰ゲームつけましょうよ。」
「罰ゲーム?いや…俺勝てない気がするからなぁー」
「大丈夫ですよ!ぼんさんはやるときはやる人なので!」
「そ、そぉ?じゃあ罰ゲームつけてやる?」
「…僕が言っといてなんですけど…ちょろいですね、ぼんさん。」
「じゃあシンプルに勝った方が負けた方になんかお願いできる、でどうです?」
「いいよ。絶対勝つ!」
特にしてほしいことがあるわけじゃないけど、まあ買い物とか一緒に行ったりしてもらおうかな。
独り言言いながら買い物するより、誰かと喋りながらのほうが楽しいし。
「…じゃあ、いきましょうか。」
「あ、アイテムボックス二個取れた!!逆転あるぞこれ!!」
「ほんとですかぁ?ぼんさん今最下位ですよ?」
「いや、ここでキラーとか来てくれたら…うぁーー!!なんでキノコ二連続ぅ!」
「あはっ!勝ち確ですねこれ!」
「い、いやまだショートカットすれば…あ、ちょ、ま、あー!!落ちたぁ!しかもサンダー来たし!!」
「あ、それ僕のサンダーです。」
「うぉい!なんで上位にいるのにサンダー来るんだよ!?それでなんで俺はさっきからキノコしか来ないの!!もういらねぇよキノコ!!」
「やっぱ日頃の行いですかね~」
「いや、おらふくんも一緒にいたずらとかしてるじゃん!」
「あ、僕もう最終ラップです。」
「え!?早くない?!」
「舐めプしてあげましょうか?」
「いやだ!!」
「じゃあしょうがないですね~」
「いやでも、結構追い上げたぞ!あ、おらふくん見えた!!」
「え?!あ、ほんまや!な、なんで?!」
「はっはっは!キノコの力は偉大だったようだな!!」
「さっきキノコ散々罵ってたじゃないですか。」
「おらふくん、時には意見を変えることも、社会では大事なんだよ。」
「それっぽいこと言わんといてください。」
「なんでよ?!あ、でもそろそろ追い付く…」
「あ、赤甲羅きた。」
「え?いや、ちょ、嘘でしょ?」
「どーん!」
「うわぁ!!あ、しかも落ちたんだけど?!」
「よっしゃあ!そしてそしてー?」
「うわ、ちょ、ジュゲム早く!!早く上げて!!」
「ゴーール!」
「うわぁぁぁ!!負けたぁ!!」
年下の後輩にこてんぱんにされた。
「てことで、お願い聞いてくださいね?」
「ま、まあ、罰ゲームだしな。うん。」
「どぉしよっかなぁ~」
「そ、そのー…あんまりきついのはやめてね?」
「例えば?」
「例えば…ゲームのランクマッチ延々やるとか?」
「あ、それが嫌なんですね。じゃあ~」
「え、ちょちょ?!やめてよ?!」
「さすがにしませんよぉ。」
「あー、よかったぁ。」
「…じゃあ、今から日付が変わるまで、ぼんさんを甘やかさせてください。」
「ほえ?甘やかす?」
「はい!」
「甘やかすって…なに、そんなんでいいの?」
「あ、もっときつい方がよかったです?」
「あ、いやいやいや!そんなことない!!」
「ですよねぇ?てことで、はい!こっちきてください!」
「んー?なになに。」
「ここに頭置いてください!」
そういいながら正座したおらふくんが自分の太ももを叩く。
「…えっとー…これは、なにすんの?」
「膝枕です!」
「あー…そーゆーね。うん。」
なぜ膝枕なのかは…まあ、いいか。
「よっ…と、これでいい?」
「はい!ふふふ。」
「…うれしそーね。」
「はい。だって、こんなこと普段できないですもん。」
「…そぉ。」
そっとおらふくんの手が俺の頭に置かれる。
「…ぼんさん、髪ふわふわですねぇ。」
「…んー?」
「僕はどっちかっていうとサラサラなんで。ぼんさんの髪、触ってて気持ちいいですね。」
「ん、ありがと。」
「….ぼんさん。」
「んー…?」
ゆっくりと時間が過ぎる中。
おらふくんの唇が触れて。
チュ
一瞬だけ、時が止まったかと思った。
「…へへ。奪っちゃいました。」
「….!?え、あ、おらふくん…?」
「はい?なんですか?」
「な、んで今…」
「んー?だっていったじゃないですか。甘やかすって。」
「いや、言ってたけど…なんでキスが甘やかすことになるのよ?」
「…?」
「そ、そんなきょとん顔しても誤魔化せないよ?」
「む…誤魔化そうとしてるわけじゃないんですけど。」
「…まあ、いいやなんでも。…あと二時間くらい?甘やかしてよ。」
「…!はい!でろっでろに甘やかして、二度と僕から離れられないくらいにしますね!」
「え?いや、さすがにそれは…」
「冗談っすよぉ。そんなことするわけないじゃないですか、今は。」
「あー、だよね?びっくりしたぁ…え、今はって言った?」
「よし、じゃあ次は添い寝でもしますか!ぼんさん、こっちこっち!」
「え、あ、ちょ、わかった、寝るから!引っ張らないでって!!」
気付いたらぐっすり寝かしつけられていて、日付なんてとっくに変わっていた。