テラーノベル
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青×桃
🍣「……っ、……、……あ……、……っ」
会議室を支配する沈黙。その中心で、ないこは自分の指先から感覚が消えていくのを感じていた。
椅子の座面から床へと、重力に従って「トトト……」と血が伝い落ちる微かな音が、今の彼には爆音のように耳に響いている。
「ないこさん、顔色悪いですよ? 一回休みますか……?」
後輩メンバーの一人が、純粋な心配から席を立ち、ないこの側へ歩み寄る。
🍣「……っ、……、……来ない、で……っ」
ないこが掠れた声で拒絶した、その時。立ち上がった後輩の目線が、ないこの腰回りと、床に広がる鮮やかな赤に止まった。
「……え、……。これ……血……? ないこさん、怪我……?」
その言葉に、他のメンバーやスタッフが一斉に立ち上がり、ないこを囲むように身を乗り出した。
「……うわ、すごい量……!」
「え、何? 痔……? いや、位置が……」
「……。まさか、……生理、男子?」
誰かが呟いたその言葉が、ないこの心臓を直接握りつぶした。
隠し通してきた秘密。VOISINGを引っ張るリーダーとしての誇り。それらが今、メンバーやスタッフの好奇と戸惑いの視線に晒され、ズタズタに引き裂かれていく。
🍣「……あ、……あ、……ぁ、……ッ!!」
🤪「ないこ!!」
いふが叫び、隣から身を挺して遮ろうとした瞬間、ないこの喉がいびつに、「ボコッ」と大きく跳ね上がりました。
🍣「……っ、……げほぉっ!!……おぇぇぇぇぇぇっ!!……、……っ、ごふっ!!……びちゃっ、……!!」
限界を超えたストレスが胃を直撃し、凄まじい勢いで酸っぱい胃液と未消化の食事がぶちまけられた。床に広がった血の海に、どろりとした固形物が混じり、周囲に強烈な生臭さと酸っぱい臭いが一気に立ち込める。
🍣「……っ、おぇっ、……おぇぇぇぇっ!!……、……っ、……ひぃっ、……おぇっ!!」
「うわっ……!!」
「……っ、……マジか……」
あまりの惨状に、スタッフたちが思わず数歩後ずさった。
その「拒絶」の動きが、パニック状態のないこには何よりも残酷な「拒否」に見えた。
🍣「……ああぁっ!!……見ないでぇぇ!!……汚い、俺、汚いから……っ!!」
ないこは、血と嘔吐物でドロドロになった床に膝をつき、自らの顔や髪を汚れた手で掻きむしり始めました。爪が肌を立て、パニックで自分の身体を激しく打ちつける。
🤪「ないこ、落ち着け!! 俺を見ろ、俺しかおらん!!」
いふが、床の汚れを厭わずないこを後ろからがっしりと抱きかかえた。
🍣「……離せっ!!……死なせて、お願い……もう無理、……っ、おぇぇぇぇっ!!」
🤪「離すわけないやろ!! ほら、まだ腹に残っとるやろ! 出しきれ!!」
いふは、暴れて逃げようとするないこの腕を自分の腕でロックし、丸まった背中を「ドン! ドン!」と、重たい衝撃で叩き上げました。
🍣「……っ、おぇっ、……おぇぇぇぇっ!!……、……っ、……はぁ、……おぇぇぇぇっ!!」
叩き上げられるたびに、ないこの細い身体が「ビクン、ビクン!」と、痙攣するように跳ね上がります。
鼻からはツンとした胃酸が逆流し、涙と涎、そして止まらない鮮血が混じり合って、会議室の床はもはや原形を留めないほどに汚れていった。
🍣「……、……っ、……はぁ、……まろ、……、……っ、……っ」
ないこは、過呼吸で白目を剥きかけながら、いふのシャツに血のついた手で縋り付き、ただ絶望の中で激しく身体を震わせ続けていた。
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