男は走る。人を構わずひたすらに走り続ける。何かから逃れようとするかのように…… 人は愚かであると思う。己の死期を悟り、それでも生きたいと願い、祈り、逃れようとする。本当滑稽だ。
男が路地裏に逃げ込んだが、先は行き止まりだ。
「やめてくれ!!まだ…まだ死にたくないんだ!金なら払う!だからっ!」男は目の前に映る、鎌を持った黒髪と赤と青のオッドアイの少女に懇願する。
…………が、願いは虚しくも叶わず。
ザシュッと刃物で何かを切り裂く音がした。
それは、男は、先ほどの懇願が嘘だったかのように、静かに横たわっている、ピクリとも動かずに、死んだ魚のように。少女はそんな男を見つめてこう言うのであった。
「おやすみなさい。良い夢を。」少女は何処からか、お香を取り出し、手を合わせた。
すると……
「やぁ。元気?」と、この場に似つかない、陽気な声で少女に話しかける少年がいた。少女はそんな少年を見て面倒くさそうに、
「そうね……たった今、無くなったわ。」と無表情で答えるのだった。そんな少女の答えに少年は、気にせずに話し続けた。
「今回の人は随分とまぁ、罪を犯しているんだねぇ…」少年は先ほどまで生きていたはずの、男の体を踏みつけていった。
「所でさぁ……キミ今回、随分と厄を溜め込んでるじゃないか?流月のところに行きなよ?」少年は男への興味はもう失せた、と言わんばかりに少女の身を案じる。
少女はそんな少年の姿を見て、こう言った。
「別に私はどうでも良い。所で|カミサマがこんなところにいて良いの?」
少女は呆れたように言うが、表情は先ほどとは変わらない。そんな態度に少年は
「別に良いじゃないか。別の奴等には干渉してないんだし……それよりも!僕はキミの死に様を見るのが、楽しみなんだよ。何気ない僕のいない所で死なれたら困るから、ね?別に良いでしょ?」
少年は、まるで、こにらの事情など知りもしない。関係ないかのように振る舞っている。まぁ少女にはどうする事も、どうしようともしていないのだから、特に害もないし野放しにしている。
少年は満面の笑みを浮かべていった。
「ねぇねぇ、コイツもうお香が切れているし……喰べちゃっていいよね?」そんな発言に少女は
「いいよ、先帰るから。バイバイ。」と言い踵を返す。
後ろでは、街くたびれたを言わんばかりに、男を喰らっている少年がいる。血は辺りに散らばっているし、肉片もその辺にある。側から見たら地獄絵図だろうが、
そもそも、一般人では、見ることのできないのだから、世間性も、倫理も気にする必要がないのだ、
振り返った少女は少年を見ていった。
「いつまで持つんだか…………」
ここより始まるのは、少女と少年が、一人か、大勢の命かを選択する物語。キミならば、どの選択肢を選ぶ?
どんな結末にする?
きっと僕なら◼️◼️◼️エンドにする!!
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