テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

『消えた歌、響く声』

一覧ページ

「『消えた歌、響く声』」のメインビジュアル

『消えた歌、響く声』

28 - 第28話 揺れる光、仕組まれた闇

♥

30

2025年05月28日

シェアするシェアする
報告する

音葉はスマホの画面に視線を落とし、口元をわずかに吊り上げた。

コメント欄は静まり返り、視聴者数のグラフは明らかに下降線を描いている。

彼女が裏アカウントで撒いた中傷の“種”が、ようやく芽吹き始めた証だった。


「これで、ようやく舞台が整う──」


そう呟き、音葉はスマホを伏せた。焦って叩き潰す必要はない。


ミィコが自滅するように仕向ける、それが最も効果的なやり方だと彼女は知っている。

目立ちすぎた光には、相応の影が付きまとう。


その頃。

配信を終えたミィコは、まだ配信画面を閉じずにいた。


静まり返ったコメント欄。かつて賑わっていた通知の音も、今は聞こえない。

スマホを手にしたまま、膝の上で指をぎゅっと握りしめる。


「私……なにか、間違えた……?」


その声は自分でも驚くほど小さく、頼りなかった。

誰かの言葉に傷つけられたわけじゃない。ただ、急に世界が冷たくなった気がした。


思い出すのは、リスナーたちと笑い合ったあの時間。

励ましあい、歌に涙した夜。


あの絆が、まるで砂のように指の隙間からこぼれ落ちていく。

何もできず、ただ呆然とそれを見つめているしかなかった。


──これは、ただの一時的な波なのか。それとも、誰かの意図による“流れ”なのか。


確信の笑みを浮かべる音葉と、不安に沈むミィコ。

この夜、2人の明暗は静かに分かたれた。


#配信者のリアル #StarLive戦線 #ミィコの涙 #音葉の策略 #光と闇の交差点 #ライバーバトル #コメント欄の真実 #裏アカの影 #孤独な戦い #注目の新星


『消えた歌、響く声』

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

30

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚