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「ふぁぁ…」
ある日の休日、私はあてもなく街を歩いていた。
家でのんびりしようか迷ったが、嫌な予感を感じたので外出することにした。
そして今、私は一番心配している人の名前を呟く。
「夢徒….大丈夫、かな…..?」
そんな言葉を呟くたび、私の胸の中で不安が増大していく。
なにか大変なことに巻き込まれてないか、あの薬を使い続けてしまってるのか。
もし使ってるのなら….私が絶対に止めなきゃ。
「夢徒、待っててね…..!」
その言葉を呟き、私はその人を探すために地を蹴った。
_____
「はぁ….」
私は裏路地で独りいつもの薬を吸っている。
「…..また買わなきゃなぁ」
そんなことを呟く。
「….ん…..?」
足音が近づいてきている。
しかも急いでるようだ。
敵意は感じないので、おそらく誰かが何かから逃げているのだろう。
「離れますか….」
そう独り言を言いながらその場を立ち去ろうとした。
その刹那。
「夢徒っ!!!」
「!?」
急に身体に衝撃が走り、少し重く感じた。
そしてどこか温かい….人の温もり、だろうか?
「夢徒っ….なんでまたそんなのを吸ってるの…..!!」
まずい、副作用のせいで上手く聞こえない。
眼も上手く視えない。
「ぁあ….えっと….」
言葉が詰まる。
誰かがわからないからだ。
「夢徒っ!!!」
そんな叫びが聞こえた瞬間。
私の頬に痛みが走った。
「ゆめとっ…..!!」
涙声とも聞き取れる声が聞こえてやっとわかった。
声の正体は白飴お姉ちゃんで、私は今白飴お姉ちゃんに抱きつかれてるのだと。
「ぁ…白、飴….お姉ちゃん….?」
「っ…..やっと私の名前呼んでくれた….!!」
「なんでそんな嬉しそうなの…」
「だって…..夢徒、すごい苦しそうだったよ….?」
「え…?」
どういうことなのだろう。
「….苦しそう、って….?」
思わず私は聞き返した。
「….ううん、なんでもない」
はぐらかされてしまった。
「ねぇ….夢徒」
私は再度名前を呼ばれた。
「なーに…?」
私は聞き返す。
すると白飴お姉ちゃんは衝撃的なことを言った。
「….好きだよ、夢徒」
「….そう」
「あっもちろん…友愛、だよ?」
少しだけ残念と感じてしまった。
「ならば….私からも」
ふと空を見ると満月が私達を、この裏路地を照らしていた。
そんな空間で、私は言葉を紡ぐ。
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「好きだよ、白飴お姉ちゃん」
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尊くて良き()