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ほぼ会話になりますが…!
[岸野]
…。
はあ、なんで俺がプリント運びなんか…。
ゆっくり読書したいのに…。職員室遠いし。
しかも担任!なんで自分で取りに来ないんだ?
「失礼しまーす。岸野です、青葉先生いますかー…」
「岸野!!ありがとう、わざわざ持ってきてくれて助かるよ」
「…なんで自分で取りに来なかったんですか、しかもよりによって俺に頼んで」
「…!それは……っ」
「なんか企んでるんですよね」
「うっ………実は…岸野と話したくて」
「…は?俺?」
[青葉]
どうしても岸野と話がしたくてプリント運びをお願いしたが
そりゃあ怪しまれるのもしょうがないよな…。
「で、話したいってなにをですか」
……正直に聞くしかない。
「……岸野はなんで普段本ばかり読んでるんだ…?」
「え…っ」
「勉強も運動もできるのに、普段読書ばかりで…部活とか入ったらもっと自分のできることを活かせるんじゃないかと思って…」
ずっと抱えていた疑問。
「……そ、それは…っ…その」
「はっ……!!急にこんなこと聞いてごめんな!プリント持ってきてくれて助かった!!もう教室に帰って大丈夫だか…」
「……っ今まで誰にも打ち明けてこなかったんですけど」
[岸野]
俺は、昔から女の子がするような遊びが好きだった。
おままごとやシール集め、人形の着せ替えも。休日には一日中絵を描くのが当たり前だった。
そんな自分が普通とは違うことに気づいたのは小学生の時、
自己紹介。
みんなの前で好きなことを話したらバカにされて。
「なにそれ女の子みたーいw」
その一言がトラウマで。
それからはおもちゃを全部捨てて、本心を隠すように生きてきた…。
別に俺は勉強も運動も好きじゃない…!ただ読書が好きなだけ!!
だから…だから…!!!
「…っは………!!」
気付くと、涙が頬をつたっていた。
「先生、ごめんなさいっ…」
「辛かったんだね。話してくれてありがとう」
……受け入れてくれた。認めてくれた。
「…!」
俺は思わず、先生に抱きついた。
「え、ちょっ…!?」
大粒の涙がこぼれ、感情がぐちゃぐちゃだ。だけど今はこうしていることしかできない。
…ぎゅっ
「!せんせ…、」
背中に先生の手の熱が伝わってくる。
普段と違う先生を見た。
「ありがとう…」
俺は今日、少しだけ先生に恋してしまったかもしれない。
見てくださりありがとうございます!!🥲