TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


_ガチャリ.

下から微かに扉の開く音が聞こえた。お姉ちゃんが帰ってきたのかと思った私は即座に下に駆け下りた。

予想通り、玄関には帰ってきたお姉ちゃんが立っていた。お姉ちゃんは足音でこちらに気付き、振り返った。

「……ただいま」

そう言って笑うと、靴を脱いで家に上がる。お姉ちゃんの手には、ビニール袋が掛かっている。お母さんに頼まれた物を買ってきたのだろう。そのままお姉ちゃんはリビングへの扉を開けて入っていった。ただいま、という声が聞こえる。お母さんに向けて言ったんだ。私も慌ててリビングへ向かう。

「……ありがとう、もう十分よ」

お姉ちゃんの方を見もせずにお礼を言うお母さんを見ていると、またふっと文字が現れた。『やっぱり、不快になってるわよね……』__あっ……。お母さんはお姉ちゃんがどう思っているのかに凄く気になっているみたい。きっとあの時に怒鳴った事を気にしているんだろう。さっきお姉ちゃんを見てたけど、文字は一切浮かんで来なかった。……どうして?何も考えてないことなんてあるの?

「……分かった」

またお姉ちゃんは笑う。そしてそのままくるりと扉の方に向いて、リビングから出ていった。

「……今日はカレーよ」

独り言のようにそう呟くと、お母さんは席を立ってキッチンへと向かっていった。

この作品はいかがでしたか?

38

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚