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こんにちは!こうちゃです。
最終話になります。 注意事項は第1話をご覧下さい!
飽き性なのでとにかく書き上げることが出来て良かったです…!今まで読んでくださった方々ありがとうございました🙇🏻♀️では最終話、ぜひ楽しんで読んで貰えたら嬉しいです✨️
「あのねぇ…アメリカが何でこんなに泣いてんのか本気でわかんないの?」
「嫌だったんだろ?アメリカは血とかに触れたことないだろし…それに俺が家を汚しちまったから…」
「あ〜!もう!鈍感な眉毛がいると苦労するわ!まったく!」
「な、なんなんだよ…!」
フランスの勢いに少し怯むイギリスにフランスは人差し指を1つ彼の目の前に掲げて言い放った。
「アメリカはねぇ、お前のことが心配だったって言いたいんだよ!」
「……は…?」
「そもそも!お兄さんをここに連れて来たのはアメリカだからね!」
「…えっ…アメリカが…?」
驚くイギリスにフランスがさらにまくし立てる。
「カナダのとこに行こうと思って歩いてたらアメリカが泣きながら走ってて…声かけたらイギリスが死んじゃう!たすけて!って…」
「……そ、うなのか…?」
イギリスがアメリカに尋ねるとアメリカは頭をこくりと小さく動かして頷いた。
「それにっ…!」
フランスはベットから離れて扉の前に立つ。そして部屋に入れずにいたカナダをひょいっと持ち上げた。
「カナダだって、イギリスを助けようと必死に止血しようとしてたもんね〜!」
「……カナダも…?」
呆気に取られているイギリスを前にカナダはおろおろと視線をさまよわせる。
「ぼ…ぼくはその…いぎりすさんのために何もできなくて…いぎりすさんを助けたのはアメリカ…だから……」
「でもずっと傷を塞ごうと頑張ってくれてたじゃない!お兄さんのお手伝いもたくさんしてくれてたしね」
「ぼ…くは…っ…いぎりすさんがっ…ふぇっ…死んじゃうかもしれないのにっ…なにも…できな゙かったぁ…ポロポロ」
「ううん、2人ともすごく頑張ってくれたよ」
フランスはカナダの頭を優しく撫でたあと、イギリスに向き合う。
「これでわかったでしょ?
お前に何かあったら2人はこんなに泣いて、助けようと頑張ってくれるの。」
「……っ…」
「それなのにお前ときたら、アメリカが血で汚れるのが嫌だから泣いてたとか…どうしたらそんな思考回路になるの!というかそもそもお前がちゃんと病院に行っておけばこんなことには…」
「……っうるせぇ!!」
イギリスはフランスを思いっきり睨んで歯を食いしばった。
「お…おれはただっ…最近こいつらに会えてなかったし…病院…行ってたら…時間なくなってあえないかもって…おもって…」
「……坊ちゃん…?」
「……っ…おっ…おれだって…おれだってがんばって…っ…ポロポロ」
イギリスの目から大粒の涙が零れたのを見て、3人は目を見開いて慌てふためく。
「いっ…いぎりちゅ…なかないでぇ…」
「いぎりすさんっ…」
イギリスを抱きしめる小さな2人を見てフランスはバツが悪そうに頭をかいた。
「あー…ごめんごめん、言い過ぎたね」
「…っうぅ〜~~~…ポロポロ」
「うんうん、お前はよく頑張ってるよ」
フランスはイギリスを抱きしめて、あやすように頭を優しく撫でる。しばらくそうしていると落ち着いてきたのか段々とイギリスの泣き声が小さくなっていった。
「……落ち着いた?」
「……ん…」
イギリスはこくんと頷いたあと、アメリカとカナダの頭を撫でて呟いた。
「…心配…かけてごめん」
イギリスに撫でられた2人はくすぐったそうに笑ったあと、首を横に振った。
「…おれがいぎりすを守るからだいじょーぶなんだぞ!!」
「ぼっ…ぼくも守ります!」
「それは…頼もしいな」
穏やかに笑い合う3人を見て、フランスはやれやれと微笑んだ。
「それじゃ、お兄さんは何か食べるもの作ってこようかなー?お手伝いしてくれる人!」
「はいっ!!」
「…ぁ…ぼくも…!」
「じゃあ2人はおいで。坊ちゃんは大人しく寝てること!」
「…ぁ…フランス…」
そう言って部屋を出ていこうとするフランスの裾をイギリスは控えめに掴んだ。
「ん?どしたの、坊ちゃん」
「…っ…その……」
イギリスは恥ずかしそうに俯いたあと、意を決したようにフランスの顔を見た。
「……Thanks」
聞き取れるかどうかの本当に小さな声で呟かれた感謝の言葉は、フランスの耳にしっかりと届いていた。
「De rien♪」
「…っべつに…これはお前のためじゃないんだからな!俺がお前に貸し作りたくないからで…!」
「はいはい、そーゆーことにしとくからね〜」
「…っ…にやにやすんじゃねえぇ!!…///」
イギリスの怒号が家の中に響き渡った。
コメント
1件
むちゃくちゃ面白かったです..!!ありがとうございます!!