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月曜日の朝、教室の窓際の席。机に突っ伏していると、背中にポンと軽いタッチ。
う「えとさーん、寝てる?」
え「……寝てない。ちょっと目を閉じてただけ」
う「遊園地で全力出しすぎたな、俺たち」
じゃ「お前だけだろ、ソフトクリーム3本も食ってたやつ」
え「しかも、1本は私のだったよね!?ひとくちだけって言ったのに」
う「だって〜、えとさんが持ってると美味しそうに見えるんだもん」
え「なんかそれ、うまいこと言ってるようでズルい!」
ひ「ふふ、でも、えとさん昨日ずっと笑ってたよね。俺、あんな顔見たの初めてだったかも」
ゆ「……俺も、あれはずるいと思った」
の「なになに、みんなしてえとさん甘やかしモード?」
じゃ「のあさんが言うと説得力あるな…昨日、ジェットコースターで泣いたくせに」
の「え!? それ言う!? わたしの全力スマイル返して!!」
一気に笑い声が教室に広がって、静かだった朝が一瞬で“いつもの空気”に戻っていく。
⸻
昼休み、中庭のベンチ。
え「ねぇ、今週末ってさ、何か予定ある人〜?」
の「ん〜、特にないかな〜」
じゃ「えとさんのその聞き方、なーんかあるな?」
え「いやっ、ほんと大したことじゃないけど、みんなで…たこパとか、どうかなって」
う「やる!俺、たこ焼きめっちゃ回すのうまいよ!中にチョコとか色々入れたりしよーぜ!」
ゆ「……うり地味になにいれるかわからなくて怖い」
ひ「でも、楽しそうだね。えとさんの提案なら、みんなすぐ乗っかるよ」
え「え、そんなプレッシャーやめて!?ただたこ焼きしたいだけなんだけど!?」
じゃ「いやでも、せっかくだし、俺たちで買い出し行こうぜ。食材とかさ」
う「カート競争しようぜ、えとさん前に乗せて!」
え「え!? 私カート役!? 絶対止められるやつじゃん!」
の「えとさんが主役だもんね〜。たこ焼き姫!」
え「なにその呼び方!? しかも誰も否定しないの!?」
⸻
放課後、昇降口にて。
ひ「ねぇ、えとさん」
え「ん?」
ひ「このメンバーって、不思議と…どこにいても楽しいよね」
え「……うん、ほんとにね」
ゆ「でもそれって、えとさんが真ん中にいるからじゃない?」
じゃ「ゆあんくん、急に言葉のセンス良いな」
う「えとさんが中心にいるの、しっくりくるしなー」
え「えぇ……なんか今日、やたらみんな私のこと褒めてくるのなんなの…?」
の「ふふっ、照れてる〜〜」
え「照れてない!!」
ひ「でも、照れてるえとさんも…かわいいよ」
え「っ!?」
じゃ「王子様かよ……」
やっぱみんなと過ごす時間はいつもより短く感じる。