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「授業さぼって屋上って、いいのかな」
「透子(とおこ)と隼(はやと)が、言い繕(つくろ)っておいてくれるはず。眠くなるだけの地理だから構わないでしょ?」
「否定しないけどさ」
空太(くうた)は杏葉に誘われて、やってきた。
すでに始業のチャイムも鳴っている。
暦では立春も過ぎて、春の温かさがやってきてもいい季節。
しかし、まだ冷たい北風は健在で、まるで今の空太の心のようだった。
恋愛*スクランブル
第94話 迷子
「空太……」
長い長い沈黙の後に、杏葉は、ここにいることを確かめるようにつぶやいた。
「なに?」
「私、空太と付き合う気なんてないからね」
「いきなりなに言ってるの?」
胸が痛む。
と、いうことは一切なく、本当に意味がわからなかった。
「先週、あのことがあってから、すぐに言うべきだったのかもしれない」
あのこととは*******
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