この小説は一切ご本人様に関係ありません。
長文注意
特にcp指定等はしていません。
わんく
「その綺麗な君の瞳を僕のコレクションにしてしまおうか。」
『ッ”…、』
僕の発言に彼は耳を傾ければ小刻みに震え始める。その姿が何とも美しいことか、君には僕の気持ちなんて分かり知れないだろうね。君のその桃色に光る瞳にどれだけ僕が手を伸ばしても、その可愛く輝く瞳には触れる事さえ出来なかった。君のその黒く美しく靡く髪の毛一本一本に、僕より何倍も小さなその君の背。細くて長く、透明感のある君の肌に汚い僕が触れたらどんどんと薄くなっていって、消えてしまうかな。
君の容姿は僕の好みその物だった。それと同時に君の性格まで完璧であって欲しかったとも思った。外見とは裏腹に、ハキハキと自信満々に喋る君の性格、授業の発言にも進んで発言するその性格。生徒会にも進んで立候補したんだっけ、僕は迷わず他の人に票を入れたよ。君が落選して、絶望や悲しみに暮れる君の表情が見たい一心で。もっと欲を言えば選ばれずに怒りを必死に抑える君も見たかった。
結果、彼は見事に落選した。僕はそんな彼の隣に居座っていれば、君の頬に一筋の涙が伝ったと思えば、君は僕の方を見て元気強く笑ってさ、
『これも、青春の内だよな!』
そう言って僕の元から足早に去って行ったよね。僕はガッカリしたよ、そんな性格なんてなくなってしまえなんて、何度考えたことか。何事にも立ち向かい、失敗しても前向きに捉えて、皆や自分自身を元気付けようとする君の性格が大嫌いだった。
でも大丈夫、僕からしたら君の性格も髪の毛も指先も全て、君の可愛く輝く瞳には敵いっこないんだから。僕は君の瞳さえ手に入れば良い、君の視線さえ手に入れば良い、別に乱暴なんて事もしない。ただ、その美しい瞳を僕の物にしたいだけ。
そのクリクリとした印象が君の持っている瞳に合うように綺麗で、汚れ一つない桃色の瞳に惹かれただけなんだ。出来るだけ痛くはしないよ、君の瞳一つで良いから僕の手元に欲しいだけなんだ。
「全く、うっとりしてしまうよ。」
『っ…さわ、らないで…。』
どうして?ただ君の頬を擦っているだけだろう?痛くも痒くも何ともないだろう、?あぁ、そういうことか。君は僕が怖いんだね。そうか、そういう事だったのか。だから僕のくすんだ黄色の瞳には興味がない訳だ。
ごめんね、怖がらせてしまったよね。じゃあ、こうしよう。君のその桃色の瞳と、僕のこのくすんだ黄色の瞳をさ、
「互いに交換しようよ。」
『ッ、は…?』
君のその綺麗で生気のある瞳と、僕のこの今にも黒ずんでしまいそうな瞳を掛け合わせれば、きっと最高傑作になる。今だけ君は後悔する、だがきっと今後、嗚呼…交換して良かったって思う日がある筈だから。
君が困惑すると同時に桃色の瞳がぎゅ、と小さくなるのも堪らなく可愛く思えるよ。ねぇ、僕の一生のお願いを聞いてくれるよね。これ以上の我が儘は言わない、なんならこれ以降僕に関わらなくても良い。僕は互いに瞳が交換出来れば文句は言わない。だって、きっと素敵な作品になるのだから。
ねぇ、お願い。君のその瞳と、僕の瞳を交換して。お願い、僕は君の瞳が欲しくて堪らないんだ。
「ねぇ、おねがい。」
『ッッ…!!嫌だっ!この目は天からの授け物だッ!神が僕の為に作ってくれた、一つだけの瞳なんだ…ッ!』
え?神?天、?…そっか、君は神やら天やらを信じていたね。オカルト宗教って言うんだっけ、つまらない物を信じているんだね。
馬鹿みたいだな、居るも居ないも何も分かっていないのに、何故そんな事が言えるのか。僕には到底理解出来ないや。大丈夫、君が僕の瞳が欲しくないのなら、その空洞となった片目の穴が君のコンプレックスと感じないように、しっかり隠してあげるからね。
お面の様にしてあげようか、あいにく今は白い布しかないや。白だけじゃ物足りないよね。何か君に合いそうなもの…そうだ、文字を書いてあげようか。そうだなぁ、君はオカルト宗教好きだからなぁ…、、そうだ君のさっき言っていた『天』というものを大きく白い布に書いてげよう。格好良く仕上げてあげる。
大丈夫、きっと似合うよ。
終わり。
最近眠いったらありゃしないです。
では、次の投稿でお会いしましょう。
コメント
8件
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そーやってあの面?は出来たのか…✨️ 天才じゃないですか?!表現の仕方というかなんと言うか…いや天才ですね!! 好きです…ありがとうございます…!
こういう歪んでる系も好きです、、😭😭 美味しかったです、ありがとうございます!!!