★ Ohmori Motoki side
目の前に差し出されたお皿
色とりどりの野菜が並び
栄養バランスも揃っている
でも
見るだけで吐き気がする
「…っぅ゛…」
ごめんなさい
ごめんなさい
★ Fujisawa Ryoka side
「元貴来ないね」
ミセス3人での雑誌撮影。
集合時間は13時なのだが、13時30分になっても元貴が来なかった。
体調不良かと思って連絡するも、既読はつかない。
若井が電話してくれるも、着信不在。
スタッフ達がざわつく一方、僕たちは焦りに追われていた。
◇◇
新曲のレコーディングから2週間ほど経った時。
昨日、元貴と若井と僕3人で飲むか〜という話になった。
お酒に弱い若井はジュースやらなんやらを飲むのだが…
インターホンを鳴らして、元貴が出てくるのを待つ。
遅いねーなんて若井と会話を交わしていると
がちゃりと扉の開く音がした
「あ、元貴!」
扉を開けてくれたのは紛れもない家主の元貴
眼鏡をかけていて、前髪を下ろしている完全オフモード。
ファンのために写真を撮ろうかなあなんて考える。
『やっほ。元気?』
うん、元気。と笑ってへらりと笑う
最近は作詞作曲に加えドラマの撮影やバラエティの出演などもあったため、元貴とは連絡は取り合っていたものの直接には会えていなかった。
久々に見た元貴の笑顔が、すこし力がないように見えた。
「あれ、今日飲まないの?」
元貴が持ってきたのはジュースばかり。
お酒はあまりなくて、2つや3つ。
『あー…ちょっと…ね、』
今日は後で仕事しないといけないから飲まない。と言って
元貴は炭酸水をぷしゅ、と開ける
「えー、元貴も飲まないなら飲まない」
一人だけ飲んで酔うのとか申し訳ないな…と思って、
今日は飲む気満々だったが気持ちを封印してそう言う。
元貴はお菓子も用意してくれて、飲食店の食べ放題並みにあった。
どこから湧いてくるんだこんなに買えるお金……
『え、なら俺が飲む』
「若井さんはだめですー」
ちぇーと拗ねる若井。自分がどれだけお酒に弱いか分かってるのかこの人…
若井に少し呆れながら、ジュースを開ける。
ふと元貴を見ると、元気が無さそうだった。
前会った時より何倍も痩せこけていて顔色が悪い。
頬の骨も見えている。
じっと見ている僕に気づいたのか、僕を見てにこっと笑う
元貴はどこからどう見ても元気がないように見える。
やっぱり、元貴は無理してる気がする。
「……」
元貴…
もう僕、元貴が苦しんでるところ見るのは嫌だよ…?
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つらぃ、