テラーノベル
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キャラ崩壊があると思います!
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優勝から、少し時間が経っていた。
東京体育館の喧騒はもうない。
代わりにあるのは、静かな達成感だった。
「……実感ないな」
田中が、金メダルを指でつつく。
「そりゃそうでしょ」
月島が淡々と返す。
「優勝ってもっと派手だと思ってた」
「十分派手だったろ」
菅原が笑う。
でもその笑顔は、どこか遠い。
集合写真を撮ることになった。
コートの中央。
優勝メンバーが並ぶ。
澤村が中心に立つ。
「はい、いくぞ」
カメラが構えられる。
「ちゃんと笑えよ」
田中が言う。
「無理です」
月島が即答する。
シャッターが切られる。
カシャッ。
その瞬間。
風が、通った。
誰も気にしなかった。
写真が表示される。
そこには、全員がいた。
汗だくで、笑っている。
でも、
「……あれ?」
山口が画面を指さす。
「ここ……」
画面の端。
誰も立っていないはずの場所。
そこに──
ユニフォーム姿の影。
オレンジの髪。
跳ねるような笑顔。
ピースサイン。
日向翔陽
一瞬、誰も動かない。
「……は?」
田中の声が震える。
「いや、これ……」
「写るわけないだろ」
でも、
そこに“いる”。
影山が、黙って写真を見る。
その目は、驚いていない。
むしろ、納得しているようだった。
「……あいつだ」
それだけ。
山口が息を飲む。
「ほんとに……いたんだ」
月島が小さく言う。
「最悪」
でも、その声は優しい。
澤村が、静かに目を閉じる。
「……証明、されたな」
菅原が笑う。
「おう」
「ちゃんと、一緒に勝ってた」
写真を見つめる時間が続く。
でも、悲しみじゃない。
そこにあるのは──
“確かにいた”という事実。
そして、
“今もいる気がする”という感覚。
田中が笑う。
「じゃあさ」
「七人で優勝ってことでいいだろ」
誰も否定しない。
影山が小さく言う。
「……遅ぇ」
誰に向けた言葉かは、もう誰も聞かない。
でも、全員が少し笑う。
風が、もう一度吹く。
写真の中の笑顔は、消えない。
昨日は出せなくてごめんなさいm(_ _)m
どうでしたか?
コメント
2件
感動…え?うまくないですか?泣いたんですけどTᴖT
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