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【3話 みんな。】
研究員「お前たちは、“人間”としてここにいるんじゃない。結果を出すための、数字だ。」
ミサは研究員の言葉を聞いて息を呑み込んだ。
ユウト「き、聞いたか…?一体どういう事なんだよ!」
ミサ「いや、私もおかしいなって思ってたの!あの真面目なヒロが処分の対象にはならないはず!」
マサル「何かあるんじゃないか?」
普段あまり喋らない静かなマサルが話しかけてきた。
ユウト「マサル…?」
マサル「貴方たち、声が大きいよ。研究員に喋ってることがバレたら駄目だろ。ここはおしゃべり禁止じゃないか。喋るなら静かに。」
ミサ「マサルくん…ごめん。」
マサル「いいのさ、研究員にバレなきゃ良いんだから。」
ユウト「おん、え?それだけか?」
マサル「いやそれだけじゃないよ、ここから本題」
(ペラペラ…スッ…)
マサルは本に挟んでいた、メモのような紙を取り出して、読み始めた。
ミサ「っ…!」
ミサはいつもと違うマサルを見て驚いた。
マサル「僕、聞いたんだけどさ。研究員が我々人間の背中の方を見て……」
マサルが言いかけた時に、研究員が話を止めるように後ろに来て話しかけてきた。
研究員「おっとすまないね、ぺちゃくちゃ喋ってないで、静かに見ときなさい。ルールにもあるだろ?いいな?」
マサル「あ、すみません…。」
ミサ「は、はい。」
ユウト「……。」
(バタンッ!!)
研究員は少し秘密がバレたかと言う顔で言い放ち、処分をする部屋に戻って行った。
研究員「よし、続きを行います。」
(パラパラパラ……)
研究員は、処分のリストを見て、頭に埋め込む小さなチップを操作し、頭に埋め込めた。
ミサ「ねね、ユウト。なんかあの小さなチップさ、なんかいじってない?いじってから埋め込んでる気がする。」
ユウト「んね、俺も思った。なにか区別してるのか?あれでなにか、判別してるのかもしれない。」
研究員はこちらを見て、近づいてきた」
(バタンッ!!)
研究員「おい、お前ら!さっき注意したばっかだろ!その首輪を作動させるぞ!それが嫌なら大人しくしろ。」
研究員の顔は酷く怒ってる顔をした。
なぜ喋ってはいけないんだろうか。
(バタンッ!!)
ミサ「こ、怖すぎ…」
ユウト「う、うん。研究員とかの言う事を聞かないと、首輪が作動して爆発するからな…見てる側をしんどいし、死にたくないし、最悪だよな」
ミサ「だよね…1回爆発して死んじゃった人目の前で見てさ……」
マサル「君たち、喋ったら死んじゃうよ?静かに」
ミサ「ああ、ごめん。」
研究員「すまない、それでは続きを行います。」
研究員は頭にチップを埋め込み穴の空いた箱に入れていった。
約30分が経った頃、ようやく終わった。
研究員「よし、全員処分できたぞ。お疲れ様。」
ユウト「はぁ、やっと終わった〜。」
研究員「それじゃ、私について来なさい。」
(カチャッ……ガチャガチャ)
研究員は手錠のようなモノを手に取り付ける。
そう、暴れないために。
(カツン…カツン…)
研究員「36番、入れ。」
ミサ「はい…。」
36番は私、研究員には番号で呼ばれる。
まるで刑務所みたいで嫌だ。
ミサはいつもの部屋に入れられた。
ミサ「……。ユウナがいないと寂しいな。帰ってこないかな……」
?「ゔゔぅ…」
ミサ「……!なにか聞こえたような…。なに?こ怖い…」
?「ミサ…ミサっ……。」
ミサ「え、ユウナ…?」
(ドサッ……)
ユウナは血まみれになって帰って来た。
ミサに会ったら微笑んで倒れてしまった。
ミサ「ユ、ユウナ!ユウナああああ!」
研究員「ハッ…!」