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しりとり。結局何攻めが強いのかはわからない。けど、昔苦しめられた言葉で、リンを攻める
「トリ」
「……り、り」
「え〜、もう終わり?」
「絵名、さっきから同じ言葉ばっか」
「あ、ほんとだ。気が付かなかった〜」
そんな風に惚けると、リンは頬を膨らませてそっぽを向いた。流石にやりすぎたかな。
「リトマス試験紙」
「まふゆ?」
「し、だよ」
「これはリンと私の戦いなの!」
「リン、リトマス試験紙」
「リトマス試験紙」
「ああああ!!」
まふゆに参戦されたら勝てる気がしない。リトマス試験紙って聞いたことある。そういう方面は強いじゃん……。
「しゃり!」
「まふゆ、しゃりって何?」
「酢飯のことだよ。お寿司のご飯のこと。リン、リービッヒ冷却器」
「リービッヒ冷却器」
「何それ……」
「化学でやってないの?」
「絵名、やってないの?」
「専門外よ」
リン、まふゆを味方につけたからって余裕そうだ。さっきまで私が優位に立ってたのに、まふゆのせいで。
「霧」
「リン、リボソーム」
「何その変な名前……」
「リボソーム」
「む、む〜?」
むから始まって、りで終わるやつ。色々思考を巡らせてみる。無理、とかは駄目そうだし。
──思いつかない!
「……ムカデ」
「リン、デリバリー」
「あ! ちょっと、リンやめてよ?」
「デリバリー」
「ああっ……」
リンは凄く嬉しそうな顔をして答えた。
りが、りが回ってきてしまった。
「りなんてもうないでしょ……!」
「大丈夫、まだあるよ」
「くっ……馬鹿に、しやがって……!」
まふゆは余裕そうに私の髪の毛を触り始めた。まず、白いリボンを取って、あ、
「リボン!」
「リンの勝ちだね」
「やった」
「っうわ、ほんとだ、んが付いてる……も〜」
まさかまふゆはこれを見越して髪の毛に触れたのか。しかし手を止める様子はない。三つ編みを手で梳かしている。
「……まふゆは何してるの?」
「結びたいなって思って。いい?」
「いや、まあ、いいけど……」
解いた後に聞くことじゃないと思うんだけど、まあいいや。
「あれ、もしかして泊まった日、まふゆは私の髪の毛結びたかったの?」
「リン、三つ編みはこうやってやるんだよ」
「あ、無視した!」
まあ別にいいんだけど。まふゆのことわかるようになってきたから。そういうことって勝手にするだけだから。