シャルロットに案内された一室を前にして、わたしは度胆を抜かれていた。
さきほどレインと夕食を一緒に食べると約束したわたしは、時間を合わせて、彼の待つ食堂へとやってきたのだけど――。
その部屋は、王族が食事をするための特別なものらしく、大きなアーチを描く天井からは磁器製の巨大なシャンデリアが垂れ下がり、その天井と壁のつなぎ目には花や果物を模した美しい装飾がなされていた。
王宮の庭に面している壁側には大きな窓が並び、そこには金の刺繍のされた赤いビロードの重々しいカーテンがつけられている。
床には濃い青の絨毯が一面に敷かれていて、その上にしつらえた長テーブルには火の灯った燭台が置かれ、暖炉のたきぎの明かりとあいまって、夕刻から夜を迎えようとしている部屋を充分なほど明るくしていた。
「海春、来てくれたんだな。待っていたよ」
布張りの椅子に腰かけていたレインが立ち上がり、うれしそうな笑顔*******************
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