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モノクロうさぎ

「はぁ~、仕事疲れた」
私の名前は上星朱里。
25歳の、所謂OLだ。
「おーい朱里、この企画書明日までに作っとけー」
そして上司から振られたのは異常な量の紙の束。
私のデスクは仕事まみれで、頭が狂いそうだ。
「….わかりました」
しかし上司には逆らえないので、私は厭々承諾する。
「…..たく、あのくそ上司は….」
私は不満を漏らしつつも、仕事に取り掛かった。
そして私は徹夜した。
気付いたらもう25時を回っていた。
今は帰路に着いている。
「はぁ…」
私はため息を漏らしてた。
兎に角疲労がたまっていて、お酒が飲みたい気分だ。
「….あれ」
ふいに私は横を向いた。
すると落ち着いた色ながら、謎の雰囲気を放ったレンガ調のバーが見えた。
「….バー、か」
丁度私の気分にぴったりだ。
だが、予約もなしに入っていいのか分からず私は立ち尽くす。
「….行こう」
そう決心した私は、店の扉を開けた。
「いらっしゃいませ、今宵もお待ちしておりました」
「あ、あの…予約してないんですけど、大丈夫ですか?」
「構いませんよ。奥の席へどうぞ」
そう言われて、私はカウンターの真ん中の席へ座る。
私以外に客はいなく、どこか落ち着いた雰囲気を醸し出している。
そしてバーテンダーさんは女性で、まるで人形のように美形で整っていた。
髪は短髪の純白で、瞳の色は世にも珍しい翡翠色だった。
「本日は何にいたしますか?」
「あ、あの….私カクテルは初めてで….」
「全然構いませんよ、何か要望があればお申し付けください。それに合ったカクテルをお作り致します」
そう言われて、少し緊張がほぐれた。
「じゃ、じゃぁ、とにかく酔えるカクテルをください」
「わかりました。甘いものはお好きですか?」
「はい、大好きです」
「では、カルーア・ミルクをお作り致しますね」
バーテンダーさんがそう言うと、氷を入れたグラスに、KAHLUAと書かれた瓶と牛乳が置かれた。
「わぁすごい…」
私は感嘆の声を漏らす。
そして、バーテンダーさんの後ろに並べられてる瓶が少し神々しく見えた。
「出来ました、カルーア・ミルクです」
いつの間にか出来上がっており、少し驚いた。
「ぁ、ありがとうございます」
そう一言置いて、私はカルーア・ミルクを一口飲む。
「んっ….美味しい…!」
「ありがとうございます。カルーア・ミルクの基本レシピはカルーア - 30ml〜40ml、牛乳 - 80ml〜120mlで、カルーア1のミルク3が一般的ですが、こんかいはカルーア2のミルク3.5でお作りしてます」
「そうなんですね…甘いのに、しっかり酔ってる感じがする…..」
そんな言葉を零す。
いつまでもここにいたいと、強く思った。
ただもう終電はないので、タクシーで帰るしかないのだけど。
「あ、あの….愚痴、聞いてくれませんか…?」
「構いませんよ、どうぞ」
そして私は、朝まで愚痴り続けた。
そして早朝、私は帰宅した。
同時に、なにか胸に熱を感じた。
「….なんだろ、この気持ち」
一人そう呟く。
あのバーテンダーさんの名前は聞き忘れた。
そして場所もうろ覚えだ。
ただ、ひとつ確信していた。
この胸が焦がれるような熱さ。
これは….恋のそれだと。
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