フランス)なあイタ王〜、そろそろ機嫌直したらどうなんだよ?
イタ王)うるさいなぁ、フランス。関係ないじゃないか。
やっぱり忘れてなかったんだ。そうだと思って喜んでたのに…メールには『これ以上僕に構わないでください。迷惑かけたくありません』って書いてあったんだよな。
フランス)だから、その先輩はお前のこと思って言ってるはずだぞ?
女子生徒)あ、フランス君にイタ王君!今日ちょっと良くないお知らせ来たからお昼になったら屋上来て。
あー、あの女子生徒は…。この前の出来事から急に俺らと親しくなった人だ。別に興味があるわけではないけど、悪い人ではないし仲良くしてる。
女子生徒)?2人とも黙ってるけど…大丈夫?
フランス)あーい。昼行くよ
イタ王)分かった、行く
何だろうな、ちょっと良くないお知らせって。またどっかへ連れ回されるのだけは勘弁。
女子生徒)本題に入るわ。この前のカフェが何者かの襲撃を受けていたの。
そう言って彼女は俺とフランスの方にスマホの画面を向けた。鋸でドアを切られていて、強化ガラス窓にも弾痕が幾つか残っている。
フランス)わぁ、オスマン先輩は大丈夫なのかな?
女子生徒)それとあの後…って、え!?どうしてあの助手みたいな子がいなくなったこと知ってるの!?
フランス)いーっ!?いや、俺は知ってたというか…心配だったというか…な?はは!
イタ王)いなくなった…?
まさか、なぁ。あの先輩に限って誘拐とか
女子生徒)でもいなくなって10日は経ってるみたいだから、早く見つからなかったら本当に誘拐かもしれないわ。
少し距離を詰めてきた彼女は、俺の心を読んだかのように…誘拐の単語を出した。
俺は…やっぱり人を見捨てられないんだな。
イタ王)ごめん、2人とも。今回は俺の勝手だけど…その助手さん、先輩を助けに行きたい…。
フランス)おい、場所もわかんないのにどうやって!?
イタ王)位置情報ならメールの発信源から特定して貰えばいい。
女子生徒)イタ王君…相手は誰かも分からないし何人かも分かってないわ。それでも行くの?
確かにそうだし、もう関わらないで欲しいってメールでも言われていた。それでも俺は
たとえ俺の気持ちが伝わらなくっても、貴方が少なくとも幸せって思えるようにはしたい
イタ王)行く。別に俺の趣味みたいな奴だからな。
フランス)やれやれ、物騒な趣味だな。
作者談
Falconです。
メールの内容が明らかになりました!思った以上に内容に困ったのでしばらく書けなかったんですが、ようやく書けました!
それと制作時に思っているのが、イタ王はゆるい雰囲気持ってる気がするのですが…私はあえて真面目な雰囲気を醸し出すキャラに仕立てることが多いです。
実際国民性とは異なりますが、ギャップとやらを作ろうと思ったらやっぱり普段は生真面目なキャラになりがちでして…。
そういうわけで、次回は多分監禁始まります!では!