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『ッハァハァ』
『お兄…ちゃ?どこ行くの?』
『誰も居ないところ』
この夜兄は、僕を連れて家から逃げ出した
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『迎えが来たよナイちゃん』
『…うん』
『また来てね』
楽は、にっこり笑って僕を見送った。
『おかえりナイト楽しかった?』
『うん』
『そじゃぁ行こ』
『うん』
兄に手を引かれて家へ向かった二人の間には、沈黙しかないその沈黙を兄は、破り俺に笑って問いかけた
『ナイト』
『なに?』
『逃げよっか全部捨てて』
『逃げるって…』
『家から父さん達から少しでも楽に生きよう』
『お兄ちゃんに任せるよ』
『夜に出るよ』
『うん』
逃げる…逃げても僕は、1人なのに
(逃げたって意味ないよお兄ちゃん)
┈┈┈┈┈夜
『行くよ』
『うん』
兄は、僕を抱き抱え窓から飛び出した何分何十分何時間と兄は、走り続けた暗い森の中に入って兄は、足を止めた。
『ここから何処に行くの?』
『さぁねでも今日は、ここで寝る事になるよ』
『狼が来るかも』
『やっつければいいさ』
『何十頭もの群れなのに?』
『俺が守るよ』
『そっか』
『うん』
僕と兄の間には、嘘しかないいや、兄だけが僕に嘘を言い続ける
(バイトなんて行ける歳じゃないことも知ってるよ)
本当は、体を売って稼いでることも僕は、知ってるでもなんの為なのかは、知らないだって僕一人にこんなことしたって意味ないんだもん
すぐ横の草陰に物音が聞こえた
『お兄ちゃん』
『…ス-』
(寝てる)
ぼくは、寝てる兄を無視して草陰を掻き分けて物音の場所を見た
『子狼?』
『お母さんとお父さんは居ないの?』
密かに怯え威嚇に必死な狼を抱き上げ僕は、狼を宥めた
(僕に似てるな皆が的に見えてるんだ)
『頑張ったね』
ヨシヨシ
狼を見ると涙を流していた静かな涙兄のところに狼も共に戻りよく見ると血の跡がついていた
『血なまぐさい』
すぐに悟ったこの狼は、親と群れを殺されて必死に逃げたんだと
『そっか親の分まで生きないとだね』
大きな耳に瞳でも体は、まだ子供の狼がここまで頑張って生にしがみつき生きようと頑張っている
『僕ね動物は、嫌いじゃないよ』
動物は、実に純粋で気持ちに素直ぼくは、そんな動物が大好きだだってそんな動物は、群れを大事に子供を大事に育てるんだ僕の親とは、程遠いよだからぼくは、動物の家族に嫉妬が向く
『君も僕と来なよそうだな〜名前は』
「いのちと書いて命だ!」
『よろしくね命』
命は、会釈をするよう にぼくに遠吠えを交わしてきた。真夜中の脱獄に小さな子犬を僕は、仲間にした