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SNSをやめた私

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SNSをやめた私

1 - なくても生きていける

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2024年01月20日

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「SNSって、なんか疲れるな〜…。」

私は周囲の目を気にして生きてきていた。

SNSで投稿も欠かさずに行ってきた。

それはみんなと足並みを揃えるために。

みんなに共有して私という人間を、

プライベートを知ってもらいたかったから。

だけど、あの日を境に私はSNSを辞めた…。



今日は友達4人と有名なカフェ屋さんに行き、インスタ映えする話題のプリンを食べに行く。

並ばなければ、 そのプリンには辿り着くことができない上に、私たちは高校生であるため、週末以外は開店直後には行けないことから、私たちは土曜日の開店時間である1時間前の10時に集まることにした。しかし、私は酷い熱を出してしまったのだ。さらに、時計を見ると10時15分であった。みんなに申し訳ないと言う気持ちがありながらも、とても行ける状態ではなかったため、LINEを送った。




「ごめんね、熱が38度もあって、とてもいける状態じゃないんだ…。申し訳ないけど3人で行ってきてくれる…?」



グループLINEで既読がつくと、



「このお店はなごみが行きたいって言ってた店だよね?ちゃんと体調を崩さないようにしておいてよ!プリンの写真も3人で頼んだら映えないじゃん!4種類あるんだから無理してでも来てよね!」


私は熱がありながらも、手が冷たくなった。

私のことを心配するよりも、自分達の計画が崩れたことへの怒りを私に向けてきたのだ。


それでも私は嫌われたくないという一心で、



「ごめんね、この埋め合わせは必ずするから。また一緒に行こうね…。」




既読はついても返信は来なかった。 彼女たちのインスタをみても、その日にプリンのストーリーは上がっていなかった。今度こそは必ずみんなで行こう。私はそう胸に誓いながら、学校へ行くまでの土日の間で体を休ませた。


月曜日には、軽い風邪の症状はあるものの、学校へは行けるような状態であったので、私は学校へ行った。教室へ入ると、いつもの友達3人がいたので、声をかけた…。



「土曜日はごめんね、だいぶ良くなってきたから、今週末にでもリベンジしに行かない?」



すると、一人が




「もう、なごみとは行かない。熱があったならもう少し早く言ってくれてもいいじゃん?みんなの大切な時間を奪わないでよね。」



確かに私は集合の10時を過ぎた後に連絡をしてしまった。でも熱があって、その時はとても返信するのも精一杯であった。




「なごみは、私たちといて楽しいの?いつも写真を撮るよりもすぐに食べたいような気持ちでたまに嫌な顔してる時あるよ!私たちといる必要ないよね?この際だから言わせてもらうけど、あんたと一緒にいても楽しくないんだよね…!」




その言葉で私の中で何が崩れてしまった…。

目の前にいるこの人たちは友達ではない…。

私はただこの人たちに合わせてインスタに投稿するための作業を手伝っていただけなのだ…。


私は一人になることが怖かった。学校でそれぞれが作られたコミュニティのどれかに私も入らないといけないと思い、周りに合わせて嫌わないようにしていた。そのコミュニティにいる私は私らしさがあるのだろうか…?



いや違う…。


私はこの人たちに最後に一言放った。


「そうだね。私もみんなといるの疲れちゃった。私は私らしくやりたいことをしていくから。今までありがとうね。」


私は渾身の笑顔でその場を離れた。

その時、何が吹っ切れたような気がした…。

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